一般社団法人みんなのコードは12月5日、世界的な子供向けプログラミング教育の推進運動「Hour of Code Japan 2015 オープンニング」のイベントを東京・渋谷で開催した。
同イベントは、米国の非営利団体「Code.org」が主唱する子ども向けプログラミング教育普及運動「Hour of Code」の日本国内における推進、普及を目指した活動。米国では2013年から、毎年12月の「コンピュータサイエンス教育週間」に合わせて、教育機関を中心にプログラミング教育の普及を目指してHour of Codeのワークショップが開催されている。
2015年からは、みんなのコードがCode.orgの公認パートナーとして、Hour of Codeの日本国内での活動を支援していくことになった。世界各国に広がり盛り上がりをみせるHour of Code運動が、日本でも本格的に始まった。
2015年のコンピュータサイエンス教育期間は12月7日から13日。この期間中に開催されるHour of Codeのワークショップは、世界180カ国で10万件以上にもなり、約1億人の子どもの参加を見込んでいる。国内でも、教育機関や関連団体を中心に全国で約100件のワークショップが予定されており、そのオープニングを記念して、渋谷のイベント会場には約50人の子供が集まった。
Hour of Codeは、米国の非営利団体Code.orgがプログラミング教育の普及を目指して2013年に始めた活動。長年、米国では深刻なIT人材不足や、STEM教育の向上が社会課題になっており、Code.orgはそうした背景を受けて設立された。“全ての児童生徒がコンピュータサイエンスを学ぶ機会を得る”ことをミッションにしたCode.orgの活動は、オバマ米国大統領やMicrosoft創業者のビル・ゲイツ氏らが積極的に支援している。
Code.orgの具体的な活動として、「Hour of Code」のウェブサイトを通じて誰もが1時間で簡単にプログラミングを体験できる教材や学習環境を提供することや、インターネットを通じたプログラミング教育の啓発活動などだ。ビル・ゲイツ氏やFacebook創業者のマーク・ザッカーバーグ氏が登場してプログラミング教育の重要性を訴えたYouTubeの動画は、世界中でシェアされ、2週間で1200万回も見られた。
Hour of Codeのプログラミングを体験した人数は、2013年に1500万人を記録。翌2014年は、オバマ米大統領自らHour of Codeの動画に登場して、プログラミングを学ぶ重要性を訴えたこともあり、体験者は6000万人を突破した。
ちなみに、オバマ大統領がプログラミング教育について語ったこの動画は、米国内でも大きな反響をよび、Hour of Codeだけでなく、教育機関などで利用が多い子供向けビジュアルプログラミングツール「Scratch」の新規登録者数が大幅に増加するなど影響を与えた。
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