(編集部注:米CNETによる「iPhone 6s」のレビューを3回に分けて翻訳して公開します。第1回は10月7日に公開しています。最終回は10月13日に公開しています)
第1回より続く。
筆者の友人や家族のほとんどは、「iPhone 6s」「iPhone 6s Plus」の新機能に必ずしも興味を抱いていなかった。妻はしばらくアップグレードしておらず、「iPhone 4s」を使い続けているが、「3D Touch」に関心はない。「Live Photos」についても同様だ。妻は「iPhone 6」の購入を検討している。義理の兄はLive Photosだけを使いたがっていた。「Burst Mode」のように、遡ってもっと良い写真を選びたいからだ。母は既にiPhone 6を持っており、写真を保存するためにもっと容量が欲しいと考えていたが、それ以外は特に新しいものを必要としてない。子どもたちはLive Photosがクールだと思ったが、動画との違いを理解していなかった(今後、多くの人が同じような印象を抱くと思う。おそらくそれこそが重要な点なのだろう)。
仮に筆者が今、新しいスマートフォンの購入を検討していて、iPhone 6を持っていないとしたら、迷わずiPhone 6sを買う。64Gバイトモデルか128Gバイトモデルのどちらかを選び、16Gバイトモデルは絶対にない(写真や動画を削除しないタイプの人なら、16Gバイトだとすぐに足りなくなる)。もしiPhone 6を持っているなら、2016年まで待つだろう。あるいは、iPhone 6を下取りに出して、あまりお金をかけずにアップグレードする方法を探す。
筆者の考えでは、少なくとも米国ではAppleとスマートフォン業界全体が、「アップグレードすべきか」という問題を少しずつ変えていこうとしている。目指しているのは、「2年おき」や「何か新しいものを買うべきか」といったことではなく、「毎年」のアップグレードだ。「AT&T Next」やApple独自の年間プランなどのスマートフォンプランは、リースに近い。古い端末を下取りに出して、新しい端末に円滑に乗り換えることができる。
iPhone 6sはそうしたモデルに非常に適している。機能強化と改善が施された機種だからだ。衝撃的な新機能が搭載され大幅に進歩しているかというと、そんなことはない。例外は3D Touchのコンセプトだが、優れたハードウェアではあるものの、その真価を引き出すソフトウェアがまだ登場していない。そういったソフトウェアはいずれiOS自体からもアプリからも出てくるはずだが、すぐにということはないだろう。3D Touchによって新しいスタイルのタッチスクリーンアプリデザインが生まれ、それが「iPad」や「Apple Watch」にも拡大し、業界全体にまで影響を及ぼす可能性もある。だが、登場から間もない今はまだ、少しずつ前進している段階だ。
未来に向けて開発されたiPhoneではあるが、現時点では全体的にiPhone 6に嬉しい改善が施された端末と言える。
先述したように、iPhone 6sの新機能は3D Touchだけではない。ここからは、カメラの改善点、高速化した内蔵プロセッサ、指紋センサについて詳しく見ていく。また、4.7インチという比較的小型のiPhone 6sと、5.5インチの大型姉妹機種iPhone 6s Plusの違いも紹介する(違いは2014年モデルより大きくなった)。最後に、スマートフォンの販売方法が(少なくとも米国で)大きく変わったことで、購入(またはリース)における計算が新型iPhone購入の決定にどう影響するかについても解説する。
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