デバイス本体は、黒い「パック型」の旧モデルと同じく地味なデザインで、厚さ以外はサイズも変わらない。新型は0.4インチ(約12mm)厚くなり、重量が5.4オンス(約153g)増えた。
背面の接続ポートも見かけはあまり変わっていない。1080pの解像度に対応するHDMI出力はあるが、4K動画はサポートしないようだ。
このほか、USB-Cポート(サービス専用とされている)と有線イーサネットポートもある。現行モデルと異なり、新型には光デジタルオーディオ出力がない。これは、HDMIに対応していない旧式のオーディオシステムを使っているユーザーには残念だろう。
新しいApple TVには同社のデュアルコアチップ「A8」が搭載される。「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」で初めて搭載されたチップで、現行Apple TVに使われている「A5」プロセッサよりはるかに強力だ。チップの高性能化と、ストレージの増量(現行モデルの容量はわずか8GB)は、アプリ重視への方向転換において重要だったのだろう。
米CNETのScott Stein記者が、サンフランシスコで開催のイベントの直後に、デモルームで新型Apple TVを体験できた。Stein記者の印象を紹介しよう。
新型Apple TVは、AmazonのFire TVや「Android TV」を使ったことがある人には、なじみ深いと感じられるはずだ。Siriの音声検索も、GoogleやAmazonがすでに採用している機能を思わせる。ジャンルや時代での検索はかなりうまくいく。たとえば、「Show me romantic comedies from the 70s」(70年代のロマンチックコメディが見たい)のように検索できる。新しいリモコンは大きな進化だ。ボタンが増え、ナビゲーション用の上部タッチパッドは快適で、加速度計とジャイロスコープはゲームで簡単なモーションに対応する。「Asphalt 8」をプレイしてみたところ、ゲーム中の操作感も、アプリとメニューのスクロールやクリック移動も上々だった。
すべてはインターフェースだ。今回のモデルで特筆すべき最も重要な点は、新しいリモコンとその機能にある。つくづく感心するというほどではなかったが、機能は申し分ない。驚くようなデザインではないものの、工夫が感じられる設計だ。
Apple TVの新しいアプリに関する評価は、どれだけ多くのアプリが出てくるかによって決まる。ゲームについては、コントローラのサポートがどうなるか、新しいコントローラがApple TVやtvOSとどう連携するかによって変わってくるだろう。だが、操作感とインターフェースは歓迎すべきアップグレードと感じられる。衝撃のアップグレードとは言わないが、うれしいアップグレードだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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