Microsoftは米国時間9月9日、新しく登場した大型の「iPad Pro」と「Apple Watch」で使いやすくなるという「Office」アプリのアップデートについて明らかにした。
9日に発表されたAppleのiPad Proは、マルチタスキングに対応しており、複数のアプリを同時に表示しながら実行できる。「Split View」モードを使って2つのアプリを並べて表示することが可能で、これは例えば「Excel」と「PowerPoint」を一緒に使いたい時に便利だ。
MicrosoftのOfficeチームが9日、ブログの中で挙げた次の例からは、「Outlook」を他のOfficeアプリと一緒に使えるようになることのメリットが分かる。
電子メールのメッセージに添付されたWordファイル、Excelファイル、PowerPointファイルをタップすると、Outlookが自動的に対応アプリを起動し、ファイルはOutlookのすぐ横で編集できる状態になる。Word文書を編集中も、電子メールのメッセージを見ることができる。編集が終わったら、Wordの「戻る」ボタンをタップすると、ファイルがOutlookの新規メッセージに添付され、送信の準備が整う。
Split Viewモード以外にも、iPad Proでは簡単に文書にハイライトを入れたり校正したりできるようになっており、他の人との共同作業で特に便利だとAppleは説明している。Microsoftは、ペン、マーカー、太さ制御、カラーホイールなどを備えたインク機能(手書き機能)をOfficeアプリに追加する予定だ。また、スタイラスのようなデバイス「Apple Pencil」(99ドル)を購入して使えば、さらに迅速かつ直感的に校正できるようになるとAppleは述べている。
「iPhone」およびiPad向けのOfficeアプリをアップデートすると、検索結果に「OneNote」のノートとOutlookの電子メールが含まれるようになる。Officeチームによると、OneNoteのノートは、キー入力、手書き入力、あるいはスキャンなど入力の種類を問わず表示されるという。さらに、iPad Proと新型のワイヤレスキーボード「Smart Keyboard」を使えば、Commandキーをタップしてキーボードショートカットの一覧を表示できる。
Apple Watchでも、Outlookと翻訳アプリ「Microsoft Translator」がともに改善される予定だ。Appleの「watchOS 2」で、Outlookに届く電子メールと予定の詳細をApple Watchで見ることができるようになる。また、Apple Watchの「Time Travel」機能を使うことで、「Digital Crown」を回して今後の予定をチェックすることができる。
そして、「Microsoft Translator」アプリのユーザーは、直近またはピン留めした翻訳を聞くことが可能になる。外国に行った場合、現地語のよく使われる表現を居場所や時間に基づいて確認できるとMicrosoftは述べる。また、Time Travelを使うことで、その日や夜に使えそうな外国語の表現を見ることが可能となる。
Microsoftの新しいバージョンのOfficeとTranslatorは、新しいiPad Pro、iOS 9、そしてwatchOS 2の提供が開始されると同時に利用可能となる。iPad Proは11月に発売予定で、iOS 9とwatchOS 2は9月16日に提供開始となる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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