IDCが米国時間8月26日に発表した予測によると、タブレットとPCの販売台数は従来の予想以上に急速に減少する見通しだという。PC出荷台数は2015年に8.7%減少し、2017年まで安定しない見通しだ。一方、タブレットの出荷台数は8%減少するとみられている。
タブレット分野では、新規購入を促す技術革新がほとんどなかった。またIDCによると、3年前にリリースされた「Window 8」の需要が不足していたという。7月下旬に提供が開始された「Windows 10」への無料アップグレードは、消費者が新しい端末を購入しなくても同OSを利用できることを意味していた。
また、PC市場は大量の在庫と新しいモデルの欠如や、為替レートの急騰による端末価格の上昇に苦しんでいる。その結果、IDCによると、2016年は市場が一段と低迷し、2017年に入ってからは「緩やかな回復」を示す見通しだという。
その頃には、新製品が登場したり、「Windows 10」の無償アップグレード期間が終了したりして、販売の増加につながるはずだ。
一方のタブレットは、企業が採用を見送ってきたことで壁に突き当たっている。
IDCはさらに、Googleの「Android」を搭載する低価格タブレットの普及を受け、タブレットの平均販売価格は下がると見ていると述べた。
明るい材料も出てきている。タブレットのタッチスクリーンに、本格的なPCの機能を融合させたハイブリット端末(2-in-1端末としても知られる)の人気が急増しているのだ。
IDCのアナリストRyan Reith氏は、「2-in-1端末に関する最大の問題は、価格の高さとあまり魅力的とはいえないデザイン、それに率直に言って『Windows 8』に対する需要が不足していたことだ」と述べた。
ただし、状況は変化してきた。IDCは、2015年の2-in-1端末の販売台数が86.5%増の1470万台と予想している。もっとも、これはタブレット分野におけるより広範な減少傾向を食い止めるほどではないと同社は見ている。
IDCは、2015年の総出荷台数について、タブレットは2億1200万台、PCは2億8160万台と予想している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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