Microsoftが米国時間8月24日、パーソナルデジタルアシスタントサービス「Cortana」の「Android」向けバージョンを、プライベート版からパブリックベータ版へと移行した。Microsoftは、CortanaをGoogle Play Storeで提供開始している。
Cortanaは、リマインダの設定、フライト情報の追跡、ウェブ検索、タスク管理をすべて音声コマンドで実行できると、Microsoftは述べている。どこかで聞いたことがあると思うとすればそれは、「Google Now」のサービスによく似ているからだ。Google Nowは、あらゆるデスクトッププラットフォーム上の「Chrome」ブラウザはもちろん、ほとんどのAndroid搭載スマートフォンやタブレットに装備されている主要コンポーネントである。Google Nowと同様に、Cortanaをデフォルトアプリケーションとして設定できるようになった。
この時期を選んだMicrosoftに、Googleは警戒感を強めているにちがいない。Googleは、アプリケーションや情報をインテリジェントに提示する「Now on Tap」の機能を追加して、Google Nowを改良することを発表しているが、数カ月後に「Android 6.0 Marshmallow」がリリースされるまで利用できない。また、Google Nowのチームの主要なスタッフが多数流出していたことが報じられている。
Microsoftは、「Windows Phone」のハードウェア販売が低迷する中、自社のアプリやサービスを他のモバイルプラットフォームへ投入しようと総力を挙げて取り組んでいる。これは賢明な動きだが、CortanaがAndroid上で好調なスタートを切れば、得られる効果はさらに大きい。Microsoftは広範にわたるユーザー情報を取得することになり、Googleからその強みを奪うことにもなる。
Cortanaは現在、米国のAndroid端末に対してのみ一般提供されているが、Microsoftによると、将来的には他の地域にもCortanaを提供する計画だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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