さらに素晴らしいことに、筆者はバッテリ切れの心配を1度もせずに済んだ。USB Type-Cのおかげで、USBポートのある機器であれば何からでも簡単に充電できるのだ。筆者はたいていの場合、ノートPC用のモバイルバッテリを1~2個、すぐに使えるようにカバンに入れて携帯しており、カバンの中でノートPCを充電している。これは驚くほど便利だ。また、Chromebook Pixelの充電器を忘れた際にも、周りにあるノートPCやデスクトップPCから充電できる。とはいえ、充電器は常に携帯しておく方がよいだろう。これがあれば15分でおよそ2時間30分の稼働に必要な充電を行え、1時間30分あれば完全に充電できる。
Chromebook Pixelは、どこまで妥協できるかというケーススタディとなっている。この新型は、前世代の製品よりも優れたバッテリ持続時間とパフォーマンスを提供しており、Chrome OSは「Microsoft Office」のドキュメントを他のフォーマットに変換せずにオープン、編集できるといった小技もいくつか搭載している。そして、「Android」アプリのChrome OS版もいくつか登場している。今のところ数はそろっていないが、AndroidとChrome OSの境界が曖昧になっていけば、Googleのモバイル向けOSとPC向けOSの未来は興味深いものになっていくはずだ。なお、MicrosoftもWindows 10で、PCや携帯電話向けのOSや一部のアプリについて類似のアプローチを採用している。
Chrome OSに対する他の大手企業のサポートも増えてくるはずだ。GoogleとAdobe Systemsは、「Photoshop」のストリーミング版をChrome向けに開発するというプロジェクトで提携している。Chromebook Pixelの高解像度ディスプレイとハードウェアの能力を考えると、筆者の写真編集ニーズにはぴったり合う。写真編集アプリはChromeウェブストアにもいくつかあり、オフラインで動作するものもあるが、Photoshopと肩を並べられるものは存在していない。
ここに問題の根がある。それは安価に、そして常にオンライン状態にあるというChromebookの理念だ。この理念はChromebook Pixelの高価でハイエンドなハードウェアに合致していないように感じられる。また、Chrome OSが今までに培ってきた成果は、インターネット接続が無くなると消え去ってしまうものでしかない。確かにGoogleのエコシステム内であれば、マシン上に格納されている文書の作成や編集、メディアの閲覧は可能だ。しかし筆者はオフラインでも動作するスタンドアロンソフトウェアを探しているのだ。WindowsやOS Xであれば、筆者の望むこのようなアプリが既に存在している。
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