しかし、Chrome OSのインターフェースはいまだにマウスとキーボードを念頭に置いて設計されているため、タッチ操作はウェブページのスクロールをする際のトラックパッドの代わりとして使える程度のものでしかない。つまり必要と感じられるレベルには至っていない。ガラス製のトラックパッドはスマートで応答性も高いが、Chrome OSでは「OS X」や「Windows」でサポートされているような複雑なジェスチャーはほとんど使用できない。
キーボードは余裕をもってタイピングできる大きさとなっており、押した際の沈み具合も適切で快適に使用できる。なおChromebook Pixelでは、Caps Lockキーが専用の検索ボタンに置き換えられている。このため目立つように単語を大文字で入力したい場合、Altキーを押しながら検索ボタンを押す必要がある。検索ボタンはGoogle Driveに格納したファイルを探したり、インターネット検索を行う際に使用するものだ。また音声検索を有効にしている場合には、「OK, Google」と呼びかけ、検索語を口にすることもできる。検索機能の動作は、Chromeのアドレスバーと同様であり、「Windows 10」の最新テクニカルプレビュー版に搭載されているバーチャルアシスタント「Cortana」よりもずっと機能が豊富だ。ただMicrosoftは、電子メールの口述筆記や個人スケジュールの取り扱いができるというCortanaの将来バージョンのデモも実施している。またCortanaは既にジョークを言うまでに進化している。
この新型Chromebook PixelはUSB Type-Cをサポートする最初のPCの1つだ。Appleの新型「MacBook」とは異なり、USB Type-Cポートは複数、左右の側面に1つずつ配置されている。このUSB Type-Cポートは、本体の充電や周辺機器などのインターフェースとして使用できる。つまり、本体の左右いずれからも充電でき、充電しながらもう1つのポートに他のUSB Type-C対応機器を接続できるというわけだ。もちろん、USB Type-C対応機器はまださほど多く市場に出回っていない。このため従来からある機器も使用できるよう、左側面に2基のUSB 3.0ポートと、右側面にSDカードスロットが配置されている。
USB Type-C対応機器は現在のところ限られているため、アーリーアダプターはさまざまなアダプタを活用することになるだろう。とは言うものの、USB Type-Cの未来は明るい。Chromebook PixelのUSB Type-Cポートはそれぞれの転送速度が最大5Gbpsとなっており、4K解像度のディスプレイ出力も可能となっている。4Kディスプレイに接続するには今のところ、HDMIアダプタやDisplayPortアダプタを用意する必要があるが、最終的にディスプレイメーカーはUSB Type-Cポートを搭載した新型モデルを発売する可能性があるため、ごちゃごちゃと変換ケーブルを使用しなくても済むようになるはずだ。
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