新型「Chromebook Pixel」の第一印象--前モデルからの変更点と今後の課題

Nate Ralph (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2015年03月16日 07時30分

 高解像度ディスプレイを備えた高価格の新型ノートPCを売り込んでいる企業は、Appleだけではない。そして、新しい12インチの「MacBook」と同様、アップデートされたGoogleの「Chromebook Pixel」も、一部のユーザーには気に入られ、他のユーザーは不満に思うような機能を備えており、価格は同様のコンポーネントを搭載する他のシステムより高い。

 第2世代のChromebook Pixelに見覚えがあると感じたとしたら、それは正しい。新型Pixelのデザインは、同じようにゴージャスな高解像度ディスプレイを搭載する2013版Pixelとほぼ同じだからだ。いずれもGoogleのクラウドベースOS「Chrome OS」を採用しているが、初代Pixelが1299ドルからという野心的な価格だったのに対し、新型のベースモデルの価格は999ドルにまで下げられた。

 2013年以降、Chrome OSは少しずつ改善され、ユーザーがよく利用しそうなアプリやサービスでのクラウドとブラウザベースのサポートに重きが置かれるようになったため、Chromebookを買うべき理由の説明は2年前よりずっと簡単になっている。しかし、新しいPixelもノートPCとしては高価で、利用できるソフトウェアも大幅に制限される。すべてのChromebookと同様に、ウェブベースのツールと、写真やメディアの保存や利用のための限られた内蔵タスクしか使うことができない。

新型Chromebook Pixelは明るく魅力的なタッチスクリーンを搭載。
新型Chromebook Pixelは明るく魅力的なタッチスクリーンを搭載。
提供:Josh Miller/CNET

 ハードウェア面でのアップデートは歓迎できる。例えば、Intelの新しい第5世代「Core」CPUの「Core i5」プロセッサが搭載され、充電とアクセサリの両方に使用できる「USB Type-C」ポートが2基追加された。Googleは如才なく両側にポートを1基ずつ配置しているため、どちら側でも簡単に充電ができる。Appleの新型MacBookにはUSB Type-Cポートが1基しかない。

 2560×1700ピクセル解像度の13インチディスプレイは新型Pixelの主役だが、現在、Pixelより少し高いPCでは、1080pを超えるノートPCスクリーンは珍しいものではない。しかも、こうしたPCでは、完全な「Windows 8」を利用でき、「Photoshop」から「Steam」や「iTunes」まで、さまざまなソフトウェアをインストールすることができる。

 値下げされたとはいえ、Pixelは実用的なツールというよりChrome OSの見本のような存在だ。他の優秀なChromebookが500ドル以下で販売されていることを考えると、特にそういう印象が強くなる。Adobeのクラウドベースツールの現行ベータ版やMicrosoftの便利なクラウド版「Office」アプリ(無料で利用可能)を使えば、もっと仕事での利用に適したシステムになるかもしれないが、他のChromebookと同様、有効に利用するには常時インターネット接続が必要だ。

クラウドサーフィン用マシン

 Chromebookはクラウドサーフィン用の軽量マシンであるべきとされている。高級なスタイルのPixelは、それに上質なボディやハイエンドのタッチスクリーンを追加したものだ。USB Type-C(どちらの面を上にしても機能する小型USBコネクタ)をいち早くサポートしたPCの1つであり、USBケーブルを差し込める場所であれば、ほぼどこでも充電できると考えていい。筆者は現在、バッテリパックに差し込んでいるが、近くに適当に置いたノートPCから電力を拝借したこともある。もちろん、コンセントを使った方が効率的だ。Pixelの充電器を使えば、約15分の充電で2時間使用でき、1時間半でフル充電できるという。Googleの主張するバッテリ持続時間については詳しくテストしてみる必要があるが、筆者が数日間試用した限りでは、長時間ウェブブラウジングや音楽ストリーミングを行っても、優に数日間持続した。

Pixelは2基のUSB-Cポートと2基のUSB 3.0ポートを搭載する。
Pixelは2基のUSB-Cポートと2基のUSB 3.0ポートを搭載する。
提供:Josh Miller/CNET

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