KDDI∞Labo

スタートアップを飛躍させるエコシステムを生み出したい--KDDI ∞ Labo第8期の狙い

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 KDDIがスタートアップ企業を支援するインキュベーションプログラム「KDDI ∞ Labo」は、3月下旬より第8期を開始する。

 このプログラムは、インターネットの領域に限らず世の中に新しい価値を提供する未発表の革新的なサービスを対象に、そのサービスの企画と開発を支援するもの。KDDIのほか15社からなる“パートナー連合”がメンタリングやアセット/ノウハウの提供などを行い、参加するスタートアップ企業は約3か月間で新サービスを集中的に開発していく。エントリーはウェブサイトで2月20日まで募集中で、サービスの完成披露を行う「Demo Day」の開催は今年7月頃を予定している。

 これまで7期に渡って実施されてきたKDDI ∞ Laboの成果や、第8期に期待することなどについて、KDDI ∞ Laboを統括しているKDDI新規事業統括本部 新規ビジネス推進本部 戦略推進部長の江幡智広氏、第7期からパートナー企業として参画している凸版印刷 情報コミュニケーション事業本部 事業戦略本部 次世代戦略部 部長の小泉寧氏、そして今年からパートナー企業として新たに参画するクレディセゾン ネット事業部長 兼 ネット戦略企画部長の三浦義昭氏に聞いた。


手前から、KDDIの江幡智広氏、クレディセゾンの三浦義昭氏、凸版印刷の小泉寧氏

スタートアップとパートナー企業連合のマッチングの場をさらに拡大させたい

――まず、これまでのKDDI ∞ Laboを振り返って、成果と課題について教えてください。

江幡氏:KDDI ∞ Laboは4年目に入りました。新しいことに挑戦し続けるスタートアップ企業の方々を目の当たりにしてきて、ただ「お金がないからインターネットから何かを始めてみよう」という単純なものではなく、既存の価値観の中で変革が起こせるのではないかという領域に新しいイノベーションを生み出そうという考えで事業を興すプレイヤーが増えてきているのではないかと感じています。アントレプレナーも国内に増えてきていますよね。

 KDDIは通信・インターネットと近いところで事業を展開しているので、スマートフォンを使うユーザーを接点としたアセット(決済サービスやプラットフォームなど)を提供することには長けていたのですが、一方で多様化する顧客接点やベンチャーの指向性に対応しきれないケース、つまりKDDIだけの支援では完結できないケースが生まれてきていることも肌で感じていました。

他方、外に目を向けると、事業会社さんの中からは「これからのキーワードは新規事業だ」という声が数多く聞かれ、「しかし何をすれば良いのか」という課題を抱えているケースが多かった。そうした中、私たちと新規事業を積極的に考える事業会社が一緒になることで、より大きな枠組みの中でスタートアップ企業との関わりを生み出せるのではないかという考えで“パートナー連合プログラム”をスタートさせました。

 その第1弾となった第7期は、KDDIの思いだけで運用していたこれまでと違って、課題も生まれてくるではないかと想像していたのですが、実際のところは私たちの予想を大きく上回るような企業同士の積極的なコミュニケーションや様々な支援・連携の形が生み出せたのではないかと思います。パートナー企業の皆さんには想定以上の交流や連携をスタートアップ企業としてもらえたのではないでしょうか。凸版印刷さんには競合の大日本印刷さんを巻き込んでもらってスタートアップ企業向けのイベントを開催していただいたり、KDDIだけでは不可能な予想外の支援の形ができたと思います。

 ちなみに、第6期までで29チームのスタートアップ企業が卒業していて、KDDI Open Innovation Fundを通じて支援している企業もいるのですが、パートナー企業連合が生まれたことで「この企業にアイデアを紹介したい」「この企業とこんな話がしたい」といった声がスタートアップ企業からもパートナー企業からも挙がっていてマッチングが起きています。これも想像していなかった大きな効果ですね。

 今後は、こうしたマッチングをもっと拡大させてリアルな交流の場を作ったり、スタートアップ企業がピッチをできる機会を作ったりなど、卒業したチームも含めてコミュニケーションを活性化できる環境を作っていきたいですね。第7期ではここまでしっかり考えられなかったので、第8期はしっかり考えていきたいですね。

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