Venue 8 7000は、RealSense Snapshot Depthカメラを搭載した初めてのデバイスだ。タブレットの背面にある3つのカメラが協調して動作して深度情報を提供し、これを利用することで後から焦点を再調整することができる。写真でものの大きさを計測することも可能だが、前述の通りこの機能はまだ提供されていない。
RealSenseカメラを利用するには、プレインストールされているカメラアプリを開いて、大きな丸いシャッターボタンの隣にある矢印を選択する。すると、深度検知、動画撮影、パノラマ撮影、バースト撮影などのカメラオプションのリストが表示される。写真を撮影すると、Dell Galleryに保存され、そこからさまざまな編集を行えるようになる。
撮影後に焦点を選べるのは、写真に工夫を加える上でも楽しいし、素早く撮影することにもつながる。焦点を正しく合わせることに気を遣う必要はなく、とにかく写真を撮ってしまい、詳しい点は後で修正することができるわけだ。その際、手ぶれで生じたぼやけはDell Galleryを使っても修正できないので、しっかりとカメラを固定して撮影するのがいいだろう。
RealSenseカメラには欠点もある。まず、写真の品質が十分ではない。また照明が均等でないと、露出が均等な写真を得るのは難しく、低光量下では画素が粗くなりがちで、色もくすんでいる。これらの問題は、多くのタブレット用カメラに共通のもので、8メガピクセルのカメラさえ抱える問題であるため、驚くようなことではない。
第2に、使い方を覚えるのに時間がかかる。筆者と同じタイプの人であれば、タブレットでの写真撮影の新たな可能性を探究するのは楽しいはずだ。確かに、写真撮影にタブレットを持ち出すのは馬鹿げて見えるという問題はあるが、写真の出来を考えればそれも許されるだろう。
筆者自身は、Dell Galleryの強力な編集機能や、3Dカメラを使って美しい写真を作ったり、加工したりする方法を探求することにのめり込んでしまった。IntelのRealSenseカメラは、タブレットで撮影する写真の可能性を大きく広げるものであり、筆者は非常に気に入った。写真の品質がもっと高ければ言うことはないのだが。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)