アップルの音楽制作ソフト「Logic Pro X 10.1」レビュー--新機能や使用感など - (page 3)

Dan Ackerman (CNET News) 翻訳校正: 石橋啓一郎2015年02月13日 07時30分

 このLogic Pro Xの最新バージョンには、200種類の新しいシンセパッチと10種類のメロトロン楽器が含まれている。元のメロトロンは、ループするテープ音源を使用して音を出す楽器で、The BeatlesやLed Zeppelinのほか、いくつかのプログレッシブロックバンドで使われていた。たとえば、「Stairway to Heaven」でJimmy Page氏のギターと一緒に鳴っていたフルートに似た音を覚えている人がいるかもしれない。あれがメロトロンを使って演奏した音だ。

 新しいサウンドが追加されただけでなく、いくつかのツールも改良されている。強化されたピアノロールエディタは、より少ない垂直方向のスペースにより多くのノートを表示でき、ドラムの音を名前で識別できるようになった。また新しく追加されたタイムハンドルを使用して、選択したノートのタイミングを簡単に伸縮できる。特定の場所に複数のノートを追加したい場合は、ピアノロールエディタの新しいブラシツールを使って、そのスケールにあったノートをドラッグアンドドロップすることができるため、ランダムにノートを配置してもそれなりに聞けるものになる。

提供:Sarah Tew/CNET
このドラマーのデフォルトビートとオプション。
提供:Sarah Tew/CNET

 「Compressor」プラグインはサイズな変更可能「Retina Display」対応インターフェースに再設計されたほか、新しいClassic VCA(電圧制御アンプ)を含む7つの異なるモデルのコンプレッサを搭載している。これらはNeve、Focusriteなどの有名な実在するコンプレッサをシミュレートするように設計されたものだ。

 新しくなったオートメーション機能では、トラック全体ではなくリージョン単位でオートメーションを追加することができるようになった。これは、トラック内の選択したリージョンにだけ、音量やエフェクトを変更できるオートメーションを追加できるということだ。

 新機能の締めくくりは、メニューの配置をカスタマイズできるプラグインマネージャだ。よく使うプラグインを使いやすい位置に配置することで、レコーディングや演奏の際にすばやく変更を加えることができる。

 バージョン10.1では、「Logic Remote」ツールセットが拡張され、新しいプラグイン表示が追加されたことにより、Logic Proや「Audio Units」のプラグインパラメータにアクセスできる。選択トラックのトーンを修正する際、値を直接変更したり、リストからプリセット選んだりする方法だけでなく、マルチタッチジェスチャーを使って修正できるようになった。さらに、リモートからプラグインの追加や順序変更を行うことができる。これは、以前のバージョンではデスクトップでしかできなかった操作だ。


トラックごとにスタックされたプラグイン。
提供:Sarah Tew/CNET

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