Microsoftが米国時間1月21日に開催する「Windows 10」のイベントは、同社がこの次期OSで何を計画してきたかを知る好機になるはずだ。Windows 10のリリースは2015年後半とみられているが、今回のイベントでは、現在使われているデバイスや2015 International CESに出展されたスマートな外観のハードウェアに、Microsoftの計画がどれほど合致するか(あるいはしないか)について、より具体的なイメージを得られるだろう。
率直に言って、「Windows」のエコシステムは現時点で微妙な位置に置かれている。現在出荷されている新型PCの大多数は「Windows 8」を搭載しているが、ユーザーの多くは実際のところ「Windows 7」を手放していない。それどころか、さらに古いバージョンを頑固に使い続けるユーザーさえいる。Windows 10の成否は、Windows 8を避けたユーザーが気に入るかどうかで決まるだろう。ここでは、Windows 10のイベントでわれわれが見聞きしたい要点を挙げてみる。
Windows 10は2015年秋にリリースされる見込みだが、具体的なリリース日は開発の進捗を把握するうえで大いに参考になる。価格はさらに重要だ。Appleが2014年秋、無料で「OS X Yosemite」を「Mac」ユーザーの全員に提供開始して、Microsoftに真正面から挑む姿勢を示したからだ。
Microsoftがこれに追随するとは考えにくい。Appleにはまず間違いなく、OSを無料提供できる余裕がある。OS X Yosemiteを入手するには、Macを所有している必要があるからだ。Windowsユーザーは独自のマシンを自由に組み立てられるし、当然ながら企業も、既存のWindows搭載PCの多数にアップデートを適用する可能性が高い。それでも、競争力のある価格は、Windows 8に苦労させられたユーザーが2度目の可能性に賭けるか、それとも以前のバージョンのWindowsをもう少し長く使い続けるかの分かれ目になるだろう。
Continuumはもちろん、Windows 10の機能の中でも筆者がとりわけチェックしたいと関心を寄せているものだ。なぜならContinuumは、そもそもWindows 8が誕生するきっかけとなったPCとタブレットの断絶を埋めようと試みているからだ。Continuumがあれば、使用しているデバイスの状況に応じて、OSがインテリジェントにPCモードとタブレットモードを切り替えるようになる。たとえば、「Surface Pro 3」にキーボードをつなげると適切なPC体験を得られるが、キーボードを取り外すとWindows搭載タブレットらしく動作する(フルスクリーンのスタートメニューに切り替わるなど)ことになるだろう。
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