ロボットスタートは1月20日、ロボット向けのマーケティグソリューション「ロボットスタート広告」を発表した。同社によればロボット向けの広告サービスは世界初になるという。2月を予定しているヒト型ロボット「Pepper」の発売と同時に正式にサービスを開始予定で、1月20日より広告配信・販売パートナーを募集する。
経済産業省によれば、国内のロボット市場は2035年に9兆7000億円規模まで成長すると予測されている。しかし現状は、ロボットのアプリを開発しても、アプリストアで有料課金の仕組みが用意されていないほか、仮に有料課金ができたとしても小規模なアプリでは収益化しづらい状態が予想される、と同社は説明する。
ロボットスタートが開発したロボット広告サービスは、 ロボットアプリに広告配信SDKを組み込むことで、 ユーザーがロボットを使っている際に、 センサを活用して適切なタイミングやシチュエーションで広告を表現するという。 ロボットアプリ開発者は広告表現の視聴者数やフィードバックの結果に応じて同社から広告費を受け取れる。
広告主は管理画面で、 広告表現(しゃべる内容、 動き、 画像、 動画、 音など)、 ターゲティング(反応する言葉、 状況など)、 広告単価、 広告予算などを設定できる。 また、センサを活用することで、実際に何人が広告表現を見たかまで正確にレポート画面で確認できるという。
サービスを開始する2月時点では、以下の3種類の広告サービスから配信予定。
広告主が指定するキーワードをユーザーが発言した時に、ロボットがそれに合わせて入稿されたテキスト原稿を身振り手振りを交えてしゃべるターゲティング広告。画像の入稿があればロボットの画面に画像が表示される。画像がクリックされた場合、指定したURLのページを画面に表示する。
ロボットのアプリ起動時、終了時、または途中(アプリ開発者が指定するタイミング)で、広告主が入稿したテキスト原稿を身振り手振りを交えてしゃべるブロードリーチ型の広告。画像の入稿があればロボットの画面に画像が表示される。画像がクリックされた場合、指定したURLのページを画面に表示する。
ロボットの画面を使っていないアプリを対象に、広告主が指定する画像をロボットに表示させるブロードリーチ型広告。15秒間ごとにローテーションされる。音声は使わない広告で、画像がクリックされた場合、指定したURLのページを画面に表示する。
なお、ロボット広告サービスはプライバシーに配慮し、個人情報を取得・通信せずに、 ロボット内で取得できるデータを加工して広告配信に利用するという。そのため、音声認識や閲覧人数、年齢や性別などの解析結果は100%の精度を保証しかねるとしている。
同社は、ロボットに関するソフトウェア開発やマーケティング、コンサルティングなどを手がける企業で、2014年12月に設立された。GMOサーチテリアの代表取締役社長を務めていた中橋義博氏が代表となっている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」