サイバーマンデーの到来でクリスマス商戦が本格化する中、Amazonのフルフィルメントセンターは、毎年恒例の最も忙しい時期に突入しようとしている。それでもAmazonでは、フルフィルメント作業を続けることができるよう人手を上回る大量のロボットなどが稼働している。Amazonは米国時間12月1日、同社の第8世代フルフィルメントセンターの中心を担う技術を発表した。
最も注目すべきは「Kiva」ロボットだ。アイスホッケー用パックの強化版のようにみえるこのロボットは、3000ポンド(約1361kg)を超える商品を広大なフルフィルメントセンター内で運搬することができる。Amazonは、1万5000台を超えるKivaロボットが現在、米国の同社のフルフィルメントセンターで稼働していると述べている。
Amazon.comは2012年、7億7500万ドルでKiva Systemsを買収し、Kivaロボットを手に入れた。新興企業のKiva Systemsは、大型の倉庫でオンライン注文を処理する専用ロボットの開発を手がけていた。
「Amazonのフルフィルメントチームは、顧客のために配送スピードを速め、地域の品ぞろえを強化し、低コストをこれを実現するべく、フルフィルメントセンターの革新に力を注いでいる」と、Amazonのワールドワイドオペレーションおよび顧客サービス担当シニアバイスプレジデントDave Clark氏は声明の中で述べている。「当社の最新フルフィルメントセンターの進化は、顧客のこれら3つの要望すべてに対応すると同時に、従業員にとっても素晴らしい労働環境を引き続き提供するものとなっている」(Clark氏)
ロボット技術の強化としては、ほかにも「Robo-Stow」がある。Amazonによると、これは世界最大のロボットアームの1つで、顧客から注文が来た際、大量の在庫を移動させるのに使われるものだ。
加えて、何時間もかかっていたフルフィルメントセンターでの在庫受領プロセスを約30分に短縮する新しいビジョンシステムや、ロボットの注文処理を支援する従業員向けのグラフィカルなコンピュータシステムも導入された。
こうしたフルフィルメントセンター技術の向上は、Amazonがホリデーショッピングシーズンの熱狂を乗り切る助けになることは間違いないが、その一方で、即日配送を米国のより多くの地域に拡大したい同社の取り組みにも寄与する。ロボットが人間の労働者の脅威となる可能性は時間が経たないと分からないが、Amazonはすでに、同社がすべてをロボットに置き換えようとしているのではないかとの見方を覆そうと試みている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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