2014年には素晴らしい3D印刷プロジェクトが多数登場した。ここでは、医療やファッション、さらには音楽といったさまざまな分野において特に優れたものを選出し、写真とともに紹介する。
医療
2014年における3D印刷の最も崇高な用途が、医学の分野からもたらされたことは間違いない。人間の身体の臓器という個人に固有なものまで作り出すことができる3D印刷は、この分野で途方もなく大きな可能性を秘めている。2014年だけでも、3Dプリンタ製人工眼の実現に向けた第一歩や、3Dプリンタ製気管スプリントの開発があった。この3D印刷された気管スプリントは現在、ある赤ん坊の収縮しがちだった気道を開いた状態に維持することで、正常な呼吸を助けている。2014年には、患者の脳腫瘍と心臓の精密な模型も作られた。外科医が実際に手術を行う前に、練習できるようにするためのものだ。
ただし、このカテゴリでわれわれが勝者に選んだのは、脳の膨張による圧迫を和らげるため、3月に全体が3D印刷で作られた頭蓋骨の移植を受けた女性だ。手術は成功し、女性は術後すぐに職場復帰した。
臓器移植と言えば、3D印刷された顔面の移植が、先ごろ米食品医薬品局(FDA)から認可されたことにも驚かされた。「OsteoFab Patient-Specific Facial Device」と呼ばれるこの臓器移植は、3D印刷のカスタマイズ性の高さを強く際立たせている。誰もが持つ最も明確な特徴、つまり顔の下にある骨格を正確に複製することができるからだ。
提供:Video screenshot by Michael Franco/CNET