11月11日~11月17日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。
先週末の東京は、思いの外寒く、夜外を歩いていると頭が冷えて頭痛がするほどだった。20度以上の気候が続いていたサンフランシスコに戻ってきたが、ホッとできたのは週末のみ。週明けの月曜日は冷たい北風が強く吹き荒れ、東京に負けず低い体感気温を経験することになった。皆さんもご自愛下さい。
一通りのニュースが落ち着きつつある一週間のAppleニュースを振り返っていこう。
AppleはiMessageに関する問題で、集団訴訟を受けている。この問題は米国だけでなく、日本を含む多くの国で起きうる問題だ。iMessageはApple IDとなっているメールアドレスや任意のメールアドレスに加えて、そのデバイスの電話番号で受信できるというものだ。電話番号を利用して送受信するSMSと同じ番号を利用することになり、メッセージアプリもメッセージ送信の色で見分けるだけという統合がなされている。
iPhoneを使い続けていればいいが、もしiPhoneからAndroidに移った際、iMessageは受信できなくなる。そのため、他のユーザーが乗り換えた人に電話番号でメッセージを送る際、iMessageではなく通常のSMSで送らなければAndroidデバイスには届かない。もし、iMessageのまま送信すると、Androidに乗り換えたばかりのユーザーは受信できなくなる。
米国カリフォルニア州の裁判所は、この問題はAppleが意図的にメッセージをブロックすることで、競争法を犯している可能性があると指摘しており、ユーザーからも集団訴訟が起こされている。これに対応すべく、Appleは11月9日にiMessageの登録解除ツールをウェブに公開したが、当初サーバ側での問題解決を図っていたこともあり、公開されたのはユーザーから問題が指摘された6カ月後のことだった。
アップル、「iMessage」からの電話番号解除でツール公開--非iOS端末に機種変後のメッセージ不達で(11/10)iOSに新たな脆弱性の問題が指摘された。FireEyeによると、電子メールやSMSに含まれる悪意あるリンクをユーザーがクリックすると、ユーザーはApp Store外のアプリをインストールし、ネットバンキングやソーシャルネットワークの純正アプリを置き換えられるというものだ。
Appleはこれに対して、「『OS X』と『iOS』には、悪質である可能性のあるソフトウェアをインストールする前に警告を発してユーザーを保護する、セキュリティ対策が組み込まれている」と安全性を主張しており、信頼できるソースからのみダウンロードをするように注意を呼びかけている。
「iOS」でアプリが偽造アプリに置き換えられる脆弱性--FireEye報告(11/11)AppleはIBMとの提携により、長年Microsoftが支配してきた法人市場に挑戦しようとしている。Apple-IBM連合は、デバイスメーカーとしてはHPやDellの競合となり、業務環境とソフトでは、GoogleやMicrosoftやOracleと競合することになる。もちろんMicrosoftも、OfficeをiOS向けにリリースし編集機能を無償提供したり、.NETのオープンソース化、開発環境Visual Studio Community 2013を大学や非営利団体、小規模企業に無償提供したりしている。
エンタープライズ分野は、デバイスやクラウド、ソフトウェア導入だけでなく、開発環境やアプリの充実なども関わる複雑な市場だ。Apple-IBM連合が、こうした市場に対して、どの程度の有効な戦略を打ち出していけるのか、もう少し待たなければならないだろう。
アップル、法人市場に攻勢か--新興企業との提携や営業力強化など(11/12)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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