ハッカー攻撃による「iPhone」や「iPad」からの個人情報盗難を可能にする恐れのあるセキュリティ脅威が報告されたことを受け、Appleは米国時間11月13日、マルウェアのダウンロードを防ぐための保護策が同社OSに組み込まれているとする声明を出した。
サイバーセキュリティ企業FireEyeは先週、AppleのモバイルOSにおける脆弱性を発見したという警告を発した。これを悪用するハッカーは、ウェブページ、テキストメッセージ、電子メールを使用して、ユーザーに偽のアプリをダウンロードさせてその個人情報を開示させることができる可能性がある。FireEyeが「Masque Attack」と名付けたこの脅威において、偽のアプリは合法的な銀行や電子メールのプログラムに似せて設計され、AppleのApp Storeを通してインストールされる真正なアプリに置き換わり、ユーザーが知らないうちに、その個人情報を盗む恐れがある。
FireEyeは、米国でこの脆弱性が積極的に悪用されたことを示す証拠は見つかっていないとしながらも、このバグは、「iOS 7」以降を搭載するAppleのすべての携帯端末に影響すると述べた。
しかし、Appleは13日遅く、同社のデスクトップOSとモバイルOSの両方において、このような悪意のあるソフトウェアをダウンロードする前に警告を発するシステムによってユーザーは保護されているとして、その安全性を主張した。
「『OS X』と『iOS』には、悪質である可能性のあるソフトウェアをインストールする前に警告を発してユーザーを保護する、セキュリティ対策が組み込まれている」とAppleの担当者は述べ、実際にこのような攻撃の被害に遭った顧客を同社は把握していないとした。「App Storeのような信頼できるソースからのみダウンロードし、アプリのダウンロード時に表示される警告に注意することを、顧客に推奨する。カスタムアプリをインストールする企業ユーザーは、自社の安全なウェブサイトからアプリをインストールするべきだ」(同担当者)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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