見込み客や既存顧客を問わずマーケティング活動の対象となる相手に関する情報を管理、保存するデータベース機能。顧客に関する属性情報(名前、会社名、部門、役職、連絡先など)に加え、当該顧客との接触履歴情報(メール配信履歴、ウェブフォーム登録履歴、ウェブページ閲覧履歴、展示会来場履歴など)を管理します。従来のCRMも同様の機能を持っていますが、それらが、マーケティングオートメーションを活用していく中で自動的に蓄積されていくところがミソです。
マーケティング施策で利用するための特設ウェブページや、セミナー申込みや資料ダウンロード用の登録フォームを、HTMLやCSSに関する知識なしに作成し設置することができる機能です。このフォームで登録された情報は当然のことながら顧客管理データベースに自動的に登録されます。
多くのシステムがメールアドレスによる名寄せ機能も搭載しています。マーケティング部門の担当者が、必要な時に作成し設置し、状況に応じてタイムリーに修正や更新ができる環境が提供されることになります。「このフォームに項目を1つなるべく早く追加して」といった部門をまたぐ無茶な依頼(片側からするとまっとうな依頼なのですが…)をなくすことができるのです。
マーケティングオートメーションシステムによるプッシュ型のコミュニケーションの主たる手段はメールです。(1)で管理されている属性情報や履歴情報をもとに対象を抽出し、Eメールを配信することができます。
また、それに加えて、条件と配信内容を先に設定しておき、データベース内の顧客がその条件に適合した時点で、メールを配信するといったことも可能です。例えば、「過去3カ月以内にセミナーに参加した人がウェブサイトで製品の価格のページを見た」「◯月◯日に配信したメールマガジン経由でサイトを閲覧した人が店舗であるカテゴリの商品を購入した」といったタイミングに自動的にメールを配信します。この機能によって、より効果的な施策が可能です。
対象とする顧客層にもよりますが、ソーシャルメディアもマーケティングには欠かせない存在となっています。関連するキーワードを登録しておくことで、自社に関する投稿をモニタリングする機能、それらに返信やコメントをする機能、システムから新規の投稿を日時予約して登録する機能をもちます。(2)のウェブページ作成機能でセミナー開催の案内ページを作成した後に、TwitterやFacebookでその告知をすることが同じシステムの中でできるようになります。
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