Parallelsは、以前のバージョンでもMac上でWindowsを使用できたが、このバージョンでは対話性がさらに向上している。
既に以前のバージョンでも、WindowsアプリはParallelsが「Coherence」と呼ぶ状態で実行できるようになっていた。Coherenceとは、Applicationsフォルダ内に異なるOSのソフトウェアを並べておき、クリックするだけで自動的に適切なOSの下でオープンできるようになるモードだ。
以前のバージョンと同様、MacのデスクトップからWindows 8.1の電子メールクライアントに画像をドラッグ&ドロップするといった操作が何の問題もなく行える。そして、「OS X 10.7」以降であればWindowsアプリへのショートカットをLaunchpadに追加することもできるため、Macのインターフェースを使ったWindowsアプリの直接起動も可能だ。また、「Presentation Wizard」を使用すれば、「Microsoft PowerPoint」のプレゼンテーションをロードし、通知や他のシステムタスクに邪魔されることなく、Windowsで行っていたようなフルスクリーンでのプレゼンテーションも可能となる。さらにこの製品は、閲覧するウェブサイトが「Safari」をサポートしていない場合に備えて、ボタン1つでWindowsの「Internet Explorer」を使って該当ページをロードできるようにもなっている。
このようなちょっとした機能修正や機能拡張によって2つのOSの違いを緩和しているため、双方の環境にまたがって作業していても違和感があまりないようになっている。
Parallels 10で最も素晴らしい新機能は、この秋にYosemiteとiOS 8が登場してきた時に利用できるようになるはずだ。Yosemiteで導入される「Handoff」機能によって、あるデバイスでドキュメント作業などを開始した後、別のデバイスでその作業を続けられるようになる。またHandoff機能を使えば、ウェブサイトで見つけた電話番号にMacから(近くにあるあなたの「iPhone」を経由して)電話を掛けることも可能になる。
Parallelsを用いれば、Windowsからもこの機能を利用できるようになる。つまりParallelsによって、OS X以外のOSを使っている時であっても、Macの最新機能にアクセスできるようになるというわけだ。
例えば、Windows内でファイルを右クリックすると、そのファイルをMac上でオープンするのか、「iMessage」で送信するのか、Macの「Mail」で作成する電子メールに添付するのか、「AirDrop」経由で共有するのかというコンテキストメニューが表示される。
OS間をシームレスにつなぐことで、今どちらのOSを使って作業しているのかを気にせずともよくなる。ParallelsはOS間の切り替えをずっと容易に行えるよう、さまざまな部分に留意しているのだ。
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