サポートが終了したはずの「Windows XP」にセキュリティアップデートをインストールしようとするハックが出回っている。だが、Microsoftはこれを利用しないよう警告を発している。
Microsoftは米国時間5月26日、米ZDNetに寄せた声明で次のように説明した。
「われわれは先ごろ、Windows XPユーザーにセキュリティアップデートを提供することを目的としたハックの存在を把握した。(このハックで)インストールされるセキュリティアップデートは、『Windows Embedded』『Windows Server 2003』ユーザーを対象としたもので、Windows XPユーザーを完全に保護するものではない。また、Windows XP向けのテストが行われていないため、Windows XPユーザーがこれらのアップデートをインストールした場合、所有するマシンに機能上の問題が発生するという深刻なリスクもある。Windows XPユーザーが自分のシステムを保護する最善の方法は、『Windows 7』や『Windows 8.1』といった、新しいOSにアップグレードすることだ」
Betanewsが説明しているように、このハックは、レジストリを変更して、Windows Embedded IndustryおよびWindows Server 2003向けのアップデートをXPマシンで得られるようにするもの。しかし、XPはWindows EmbeddedやServer 2003と全く同じというわけではない。
Microsoftは4月初旬、Windows XPのサポートを終了した。つまり、Microsoftは今後、同OSに対するバグ修正やセキュリティパッチなどのアップデートを一切提供しないということだ。XPのサポート終了で、XPユーザーはリスクにさらされている。したがって、手持ちのXP搭載コンピュータのセキュリティを維持するために、回避策を見つけようとする人が一部に出てくるだろうとは予想されていた。
XPが提供開始されてから12年もの間(ソフトウェアの分野では永遠ともいえる長さだ)、普及し続けた理由を正確に説明することは難しい。しかし、複数のウェブ分析企業によると、このバージョンのデスクトップOSは、依然としてWindows PC全体の18~30%を占めている可能性があるという。Microsoftは2007年後半から、XPの延長サポートの終了期限が迫っていることをユーザーに警告してきたとしている。現在、最も広く使用されているOSは後継の「Windows 7」だが、Microsoftはユーザーに対して、最新OSであるWindows 8への移行を勧めている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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