Appleは2014年、新しい「iPhone」を少なくとも1機種は発表するだろう。早ければ、6月開催のWorldwide Developers Conference(WWDC)で発表されるかもしれない。最新のうわさと同製品の自然な進化に基づいて考えると、スクリーンの大型化はほぼ確実のように思える。
だが、ほかに何かあるのだろうか。「iPhone 5s」に組み込まれた指紋センサを除けば、Appleはここ数年間、実際の革新という点でほとんど何も示していない。一方、GoogleやHTC、Motorola、サムスンといった企業の最新スマートフォンには、ハンズフリーの「Google Now」や奥行き検出機能付きカメラ、防水ケース、子供モードなど、クールな機能が次から次へと追加されている。
どれも便利な機能ばかりだ。Appleが新型iPhoneに少なくとも2、3のサプライズを用意してくれることを期待したい。しかし、多くのユーザーと異なり、筆者は近距離無線通信(NFC)やWi-Fiの性能強化、非接触充電などを切望しているわけではない(とはいえ、これらの機能が搭載されたら、間違いなく歓迎するだろう)。
むしろ、筆者が望む改善点の多くは、ソフトウェアによる実現が可能なもので、場合によっては既存のiPhoneモデルにも適用できるかもしれない。なぜなら、率直に言って、iOSはいくつかの重要な分野で、「Android」に深刻な後れを取っているからだ。
そこで、AppleがiPhoneの「脆い」部分を修復する6つの方法を以下で紹介する。
しばらくAndroidを使ってみて、1つ分ったことがある。Appleのキーボードはひどいということだ。少なくとも、Googleのジェスチャー入力対応キーボードなどと比較すると劣っている(Nuanceの「Swype」のようなサードパーティー製キーボードについては言うまでもない)。
筆者が体験した限り、単語を「なぞる」のは、1文字ずつタップしていくよりはるかに速くて簡単だ。Appleがサードパーティー製キーボードを認めたくないのは理解できるが(統合された体験を重んじる同社の考えに反するからだ)、ジェスチャーキーボードのオプションをOSに組み込まない理由はない。Appleはユーザーに選択肢を与えるべきだ。
8で十分事足りる。8とは、「iPhone 5」「iPhone 5c」、iPhone 5sのカメラのメガピクセル数のことだ。これらのスマートフォンは既にかなり高画質(素晴らしい高画質と評する人もいる)の写真を撮影できるため、「iPhone 6」でメガピクセル数を増やす必要はない(実際のところ、われわれが以前述べたように、スマートフォンではメガピクセル数の増加が必ずしもよい結果をもたらすわけではない)。
その代わりに、撮影と編集の機能を増強してはどうだろうか。HDRモードの切り替えとAE/AFロックの有効化(特定の箇所を長押しする)を除けば、iOSで操作可能なカメラ機能はほとんどない。露出やホワイトバランスを手動で調節することはできない。前述のAE/AFを焦点と別の位置でロックすることも不可能だ。暗い場所やスポーツの撮影に効果を発揮するシーンモードもない。何と、タイマーも備わっていない。
Appleはこれらの機能を「iOS 8」に簡単に追加できるはずだ。ハードウェアに問題はないので、ソフトウェアを修正してほしい。
素晴らしいのに過小評価されているiOS機能の1つが、音声による入力機能だ。キーボードが表示されているとき、小さなマイクのアイコンをタップして何か話すと、あっという間に、それが魔法のように文字に変換される。「Siri」のことも忘れてはならない。Siriは、「Kroger(米国のスーパーマーケット)に行ったとき、牛乳を買うのを思い出させて」といったユーザーの命令を認識できる女性秘書だ。
1つだけ問題がある。こうした機能は、どれもオフライン状態のときには動作しない。前述のリマインダーのような「ローカル」な命令にもインターネット接続が必要だ。なぜなのか。Androidの音声認識システムは、インターネットに接続していようといまいと、問題なく機能する(そして、動作もSiriよりかなり速い)。おかしな話だ。iOSはAndroidから色々と学ぶべきだろう。
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