iPhone 5sに組み込まれた指紋センサがiPhone 6でも採用されるのは、間違いないだろう。これはクールな機能だ。特に、「App Store」で購入を承認するのに利用できるのは素晴らしい。しかし、まだまだ満足できる水準には程遠い。
知っての通り、パスワードのセキュリティは完全に崩壊している。その証拠は、「Heartbleed」がもたらした混乱や2013年のTargetの情報漏えいだけで十分だろう。たとえ「セキュア」なパスワードやパスフレーズを使っていても、データベースが盗まれてしまったら、ほとんど役に立たなくなる。
しかし、例えば、Amazonで買い物をするのに指紋IDが必要になったらどうなるか想像してみてほしい。Evernoteアカウントへのサインインでもいい。Appleの「Touch ID」はこれらすべてを容易にし、それ以外のことも実現できる可能性を秘めている。必要なのは、Appleがほかのアプリでも同テクノロジを利用できるようにすることだけだ。そうなれば、スマートフォンが実現するセキュリティの新時代が到来し、iPhoneは競合製品よりかなり優位に立てると思う。
もっと大きなバッテリが欲しいと誰もが言うが、彼らが本当に求めているのはバッテリ持続時間の延長だ。iPhone 6は物理的に大きくなる可能性が高いため、より大きなバッテリを搭載できるが、スクリーンの大型化によって消費電力も増える。したがって、バッテリ持続時間が従来と同じになる可能性もある。
Appleは「Windows」と同様に、電力管理にもっと力を入れるべきだ。よりきめ細かな電力管理機能をOSに組み込んでみてはどうだろうか。実行する操作に応じて適切な電力モードに切り替わるようにしてもいいのではないか。プロセッサの処理能力をあまり必要としない操作(電子メールや音楽など)向けのモードと、プロセッサに大きな負担をかける操作(ゲームや動画など)向けのモード、といった具合だ。
夜間はiPhoneが超省電力モードに切り替わるようにできないだろうか。ユーザーの使用傾向を追跡して、プロセッサを全力で動かすべきときと、動きを抑えるべきときを判断するのは不可能なのだろうか。iOSはバッテリ消費に関して今よりもはるかにスマートになって、現行のバッテリからより多くの電力を効果的に引き出すことができるように思える。
多くのユーザーは、ストレージの増量やNFC機能、内蔵の赤外線通信機能といったハードウェア機能を強く求めているが、筆者にとっては過剰な機能だ。筆者がハードウェア面で(スクリーンの大型化以外に)唯一望むのは、iPhoneの防水化だ。AppleがHzOやLiquipelと提携して、すべてのiPhoneの内側と外側を防水仕様にすることを望む。
筆者はCESで実際にそれを目にしたことがある。これらの企業が使用する何らかの最先端ポリマーでiPhoneをコーティングすると、トイレの中に落としても、洗濯機で洗っても、プールに浸しても故障しないどころか、その間もずっと正常に機能する(もちろん、本当に重要なのはプールの例だけだ)。
購入後にこうしたコーティングを施す費用は約50ドルだ。つまり、Appleはそうしたサービスを大きな規模で行うことにより、はるかに安い価格で提供できる可能性が高い。筆者は完全防水のスマートフォンを手に入れるためなら、喜んで10~20ドルを余分に払うだろう。読者の皆さんもそうではないだろうか。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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