(編集部注:米CNETによるサムスン「GALAXY S5」のレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。前編は4月21日に公開されています)
スマートフォンに搭載されているカメラ技術で既に先頭集団を走っているサムスンは、「GALAXY S5」で解像度を従来の13メガピクセルから16メガピクセルに引き上げた。自動モードで撮影した写真は、十分な自然光の下では特に、カラフルで鮮明なものとなっているのが印象的だ。サムスンが新たに採用したコプロセッサの力と「ISOCELL」センサによってカメラは高速に動作し、光量が不足気味の場所でもクリアに撮影でき、以下で説明するようないくつかの新機能も実現されている。
このカメラの連続オートフォーカス機能の動作速度はサムスンの主張通り迅速(0.3秒)であるため、動きのある被写体を捉えるチャンスも増すはずだ。それでももちろん、目まぐるしく変化する世界ではカメラを取り出す間もないのが常であり、ぶれぶれの犬や赤ん坊、不意にフレーム内に入ってきた通行人を撮ってしまう可能性も十分にある。とは言うものの、迅速な焦点合わせ機能は、シャッターチャンスを捉えられる確率を高めてくれるだろう。
サムスンの過去の製品では、光量の低い環境下での撮影が弱点となっていたが、GALAXY S5は薄暗い環境でフラッシュを使用せずに撮影した際の画質がかなり向上しているようだ。撮影した写真は「GALAXY S4」の時のようにボケたり、粒子が粗かったり、暗い写真になることはなかった。
この携帯でのビデオ撮影はデフォルトが1080pのHD解像度となっており、写真同様に美しく、スムーズな映像となる。色彩も躍動感にあふれている。サンフランシスコにあるフェリービルディングの外で曲乗りの練習をしているBMXライダーを撮影すると(ビデオ撮影機能をテストする際の筆者お気に入りの被写体だ)、ライダーの動きや景色が忠実に再現された。これこそがスマートフォンでのビデオ撮影で最も重要な評価ポイントと言えるだろう。しかも設定画面を開いてみるとUHDビデオ、すなわち4Kビデオとしても知られている超高精細度映像を撮影できるようにもなっている。
基本性能はさておき、GALAXY S5では特殊効果やモードを組み合わせられるようになっている。このスマートフォンでは2013年のモデルと同様に、前面カメラと背面カメラを使ったデュアルショット機能や、各種のフィルタやモードが搭載されている。また、リアルタイムでのハイダイナミックレンジ(HDR)撮影という新機能は、これ1つで大きな性能向上をもたらしている。この機能を用いれば、シャッターを押す前に画面上のコントロールを操作するだけで、HDR機能を有効にした被写体のプレビューが可能となる。
またサムスンは設定画面を整理し、無数にある機能の切り替え設定を、小ぎれいなかたちでグリッド形式にまとめ上げた。ここから「Selective Focus(選択フォーカス)」モードという新しいリフォーカス機能も設定できる。この機能を用いれば、同モードで撮影された写真の焦点位置を前や後ろにずらせるようになる。
GALAXY S5は従来のモードメニューを捨て去ったわけではない。実際のところ、新たな「Virtual Tour Shot(バーチャルツアー撮影)」モードも用意されている。これにより、風景写真をつなぎ合わせて360度の動画や写真として共有できるようになる。「Shot & More」モードは、「Best Photo」や「Drama shot」「Eraser」といった5つのモードを1つにまとめたものだ。このモードを選択すれば、写真を撮った後でどのモードを適用するのかを選択できるようになる。「Shot & more」モードの利点は、誰にシャッターを押してもらえば一番良いだろうかと悩まずに済むというところにあるが、撮影後にできることを知っておく必要はある。
サムスンはいくつかのモードを削除したものの、ネイティブのカメラアプリを通じて追加のモードをダウンロードできるようにもしている。
サムスンがカメラのエクスペリエンスで不要なものを削除したのは好感を持てる。とはいえ筆者は、GALAXY S5の編集ツールに対する機能追加を気に入ってもいる。このツールは見た目がおしゃれになっただけでなく、サイズの変更やポートレートの微調整、装飾の追加といった機能に加えて、注釈の追加機能までも提供している。
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