Googleは米国時間2月3日午前、「Chromecast」のソフトウェア開発キットを公開した。同社が描くChromecastの未来のカギを握る部分だ。
このほど提供開始となった「Google Cast Software Development Kit(SDK)」を使うと、開発者は自身のアプリやウェブサイトをChromecastにストリームするオプションを提供できるようになる。ChromecastはテレビのHDMIポートに差し込んで使用するデバイスで、受信機のような役割を果たす。ウェブサイトへの対応については、同じく3日に公開となった拡張機能を通じて「Google Chrome」でのみ利用できる。
Google Cast SDKはこれまで限定的な形でのみ提供されており、GoogleはHBO、Pandora、Netflixなどの著名企業と提携してChromecastの価値を証明しようとしてきた。今回すべての開発者に公開されたことで、開発者はデバイスとアプリを登録してテスト、公開できるようになる。同SDKを組み込んだアプリのアップデート版は、通常のアプリ市場から既存ユーザーに提供可能だ。
Chromecastの未来は、アプリをこのデバイスに対応させる開発者にかかっている。
「Chromecastによって、われわれは消費者向けアプリケーションを刷新する」と、GoogleでChromecastの製品管理担当ディレクターを務めるRishi Chandra氏は述べる。ユーザーは今後「自分の電話やタブレット用のアプリケーションがテレビでも動作するようになると期待していい」とChandra氏は言う。
これは、アプリの開発側とユーザー側の両面から、人々にとって大きな変化となる。Chromecastの上昇気流が続けば、ユーザーのあらゆる画面への進出を目指すGoogleの取り組みにおいて、同デバイスが大きな役割を果たすことになるのは間違いない。
Chromecastはこれまでのところ開発が限定されており、「RealPlayer Cloud」などの動画、音楽、ローカルメディア再生アプリケーションにおいて潜在能力のごく一部を示すにとどまっている。Chromecastの未来は開発者にかかっていると、Chandra氏は述べる。
開発者がより多くの時間を費やす可能性のある分野の一例として、「ゲームはChromecastでできることを示す絶好の機会だ」とChandra氏は話す。「これほどぴったりなモデルはない。『iOS』搭載端末、『Android』搭載タブレット、『Windows』のノートPCに対応するということは、真のマルチスクリーンということだ。そこには多くの可能性がある」
とはいえ、Chromecast向けの開発をChromecastそのものと同じくらいシンプルにするには、いくらか時間がかかった。Googleが学んだことの1つは、Chromecastの開発者がChromecastのユーザーに似ていることだとChandra氏は述べる。両者とも、Chromecastにただ動いてほしいのだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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