Appleは2013年、サムスンを上回り世界最大の半導体購入企業となった。ただし、同年にサムスンのチップ購入額は増加している。
2012年と同様、2013年の半導体購入額でも、売上高10億ドル以上のOEM企業の中で、Appleとサムスンが上位2位を占めた。IHS Technologyが米国時間1月23日に発表した調査レポートで明らかになった。
首位のAppleによるチップ購入額は303億ドルで、222億ドルだった2位のサムスンを上回った。
とはいえ、IHSによると、サムスンは2013年にOEM上位10社の中でも半導体に対する支出額の伸びが最大となり、前年比約30%の増加となったのに対し、Appleの伸びはこれを下回る17%だったという。
また、IHSのアナリストMyson Robles-Bruce氏は、将来的な市場動向は、サムスンにより有利になる可能性があると述べた。
Robles-Bruce氏は、「サムスンは(中略)フレキシブルなアクティブマトリクス式有機EL(AMOLED)ディスプレイ技術を自社の製品に採用する意向を持っており、それが今後Apple製品との差別化要因となる可能性もある」と指摘した。Appleはディスプレイ技術にLCDを採用している。
「OLED技術が消費者に受け入れられれば、Appleは苦戦するようになる可能性がある。そのことは、同社の強大なチップ購入能力に反映されていくだろう」(Robles-Bruce氏)
OEM上位5社はこのほかに、Hewlett-Packard(HP)が3位(101億ドル)、Lenovoが4位(92億ドル)、Dellが5位(77億ドル)だった。
用途別にみると、OEMによるチップ購入総額の3分の1近くをワイヤレス用が占め、続いてコンピュータプラットフォーム用が22%、コンシューマーデバイス用が16%を占めた。
IHSは、同社が採用した対象市場(SAM)指標は、OEMが外部製造業者として支出した費用に限定して集計していると述べている。「SAMでは、製造業者のチップ購入額について、各社の内部部門で行われた半導体購入は考慮していない。こうしたことは、サムスンのような事業体では起こり得ることだ。巨大なグループ企業である同社では、サムスン製半導体の部品を調達する際に、社内の顧客が外部の顧客と競合している」(IHS)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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