Appleの最新版「iPad」である「iPad Air」がついに登場した。同タブレットは米国時間11月1日、42の国と地域においてオンラインおよび実店舗での販売が開始された。家を飛び出して注文する前に、思い出してもらいたいことがある。同iPadが唯一のiPadではないということだ。11月中に、もう1つの新しくなった2013年度版Apple製タブレット「iPad mini with Retina Display」も販売が開始される。
では、どちらのiPadを手に入れるべきか?
ここで、読者の皆さんがこの記事を読み始めた理由を次のように仮定しよう。皆さんは「別のタブレットに対して、新しいiPadを買いたい」と思っている。その場合、決断しなければならないは、「iPad AirかRetina搭載iPad miniか?」になる。これまでに分かっていることを考えると、それは最も難しい決断となると思われる。しかし、それは、必ずしも悪いことではない。
最初の決断は、皆さんにとって非常に簡単なものにしておこう。iPad 2には手を出さないことだ。iPad 2は、16Gバイトのストレージで399ドルである。同デバイスの初登場は2011年3月だ。そして、より高速でRetina対応の新iPad miniを同価格で購入できる。2012年度版iPad miniは現在、299ドルでより魅力的な位置付けにある。また、新しいカメラも搭載している。しかし、覚えておいてもらいたいのは、あと100ドルあれば、より良くなったあの画面と一緒により良い性能が購入可能になるということだ。
iPad AirとiPad mini with Retina Displayは、われわれの知る限り仕様上全く同じだ。ともに「A7」プロセッサを搭載し、同じ解像度のRetina Displayを備える。ともにストレージ容量が16Gバイトからで、5メガピクセルの背面カメラと改良された前面カメラを持つ。また、Appleによれは、両方とも公称のバッテリ持続時間は最大10時間だという。ともにTouch IDは採用していないが、カラーバリエーションは同じだ。
同じiPadがわずかに異なる2つの大きさ、つまり、9.7インチと7.9インチで存在していることになる。ともに2048×1536ピクセル解像度だが、264ppiに対して326ppiだ。ちなみに、両方ともピクセル密度において2012年版iPad mini(163ppi)を上回っている。264ppiと326ppiというピクセル密度の違いを言い当てることはできるだろうか?筆者の予想ではノーだ。その違いが意味するのは、一部のアプリ内テキストがiPad miniではどうしてもより小さく表示されてしまうということだろう。
iPad Airは、重さが1ポンド(469g)で9.7インチ画面を持つ。価格は499ドルからだ。iPad mini with Retina Displayは、重さが0.73ポンド(331g)で7.9インチ画面を持つ。価格も100ドル安く、399ドルからだ。
これらはもちろん、分かっている範囲におけるハードウェア上の違いにすぎない。米CNETではまだテストしていないが、iPad miniは同等の性能を持っているはずだ(Appleは、Retina搭載iPad miniの発売が11月中になると述べている)。iPad miniのバッテリ持続時間がiPad Airよりも劣るという可能性は十分ある。ちなみに米CNETのテストにおけるiPad Airのバッテリ持続時間は、12時間を上回っている。しかし、iPad miniのバッテリ持続時間がAppleの発表通りだと仮定すると、物理的には小型だがより高いピクセル密度を持つディスプレイを得ながら、100ドルを実際に節約することになる。
もし、視力が弱いなら、iPad Airを買うべきだ。だが、筆者はiPad miniを1年間使ってきており、その画面の大きさは書籍や雑誌を読むには十分である。
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