レノボ・ジャパンは10月16日、「ThinkPad」シリーズの新製品を発表した。今回は、新設計された法人向けノートPC「ThinkPad W/T/L/Xシリーズ」に加え、USB3.0、ディスプレイ、そして電源を1つにしたレノボ独自の「OneLinkテクノロジー」などもリリースされた。
OneLinkテクノロジーに対応したUSBなどのインターフェースを拡充可能なドッキングステーション「ThinkPad OneLinkドック」も発表。OneLink搭載のThinkPadと接続すると、電源、HDMI、USB3.0、ギガビットイーサーネットポートを瞬時に拡張できる。
企業は近年、オフィス内をメインとした従来の仕事環境に加え、移動中や在宅勤務などのニーズからマルチデバイスの時代へと突入している。レノボ・ジャパン 製品事業部 ThinkClient Brand Managerの土居憲太郎氏はIDCが発表した調査結果をもとに、日本のタブレット出荷/販売台数は2012年の43万台から2017年の145万台へと、3倍強の成長を遂げる予測を示した。
また、同調査によればNECレノボ・ジャパングループが、2013年第2四半期における国内の企業向けWindowsタブレット分野でシェアナンバーワンを獲得したという。コンバーチブル型Ultrabook「ThinkPad Helix」の導入事例として、ベーリンガーインゲルハイム(導入数1000台)およびノボノルディスクファーマ(導入数720台)の2社を紹介した。
同社の六本木オフィスにおける社員のPC環境調査によればマルチモニタの使用率の高さが目立っており、OneLinkテクノロジー対応のノートPCやアクセサリ類が、さらなる生産性の向上に結び付くことをアピールした。
新製品の位置付けは、メインストリームが「L440/L540」と「E540/E440」、モバイルが「X240」、プレミアムが「T440p/T540p」、ワークステーションが「W540」となる。
同社の調査によると、日本における企業向けPCマーケットは全体の55%をノートPCが占めているという。その内訳は、会議室などへの移動程度で基本的に席で仕事をするための15インチモデルが70%。外出が多い営業職などが持ち歩いたり、セキュリティの関係から机の引き出しに収納するケースが多い10~14インチモデルが30%。さらに10~14インチモデルのうち、半数を12インチモデルが占める結果となっている。
一方で、ThinkPadのスクリーン構成比を見ると、15インチモデルが32%、14インチ以下のモデルが68%。この68%のうち、12インチモデルが50%を占めている。
製品事業部 ThinkPad 製品担当の吉原敦子氏は、「ThinkPadは、12インチ以下のモバイルで特に強さを発揮する。13、14インチでも薄型軽量のUltrabookが登場しているが、持ち運ぶとなるとやはり重視されるのが堅牢性」と、高い堅牢性を誇るThinkPadシリーズの優位性をアピールした。
なお、15インチモデルの「W540/T540p/L540/E540」には標準でテンキー付きのキーボードが搭載されている。
ノートPC本体以外では、持ち運びが容易な13.3インチのモバイルタッチパネルモニタ「ThinkVision LT1423p」も注目だ。こちらは、USBポートからの電源供給に対応した「ThinkVision LT1423p モバイル・モニター」と、最大4時間駆動が可能なバッテリを内蔵したワイヤレス仕様の「ThinkVision LT1423p ワイヤレス・モバイル・モニター」をラインアップ。
いずれも10点マルチタッチに対応するほか、安心して持ち運べるゴリラガラス、「ThinkPad Tablet 2」で採用されたデジタイザーペン、スタンドとしても使えるカバーなどを備えている。
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