ThinkPadに欠かせない「ThinkPadドック」は1993年8月に誕生した。そして20周年目の2013年、大幅に強化したラインアップで、さらなる利便性の追求を目指すという。
OneLinkテクノロジーは、USB3.0・ディスプレイ・そして電源を1つにした独自技術だ。同時に発表されたThinkPad OneLinkドックは、OneLink対応のThinkPadと接続する際、ケーブル1本で電源・HDMI・USB3.0・ギガビットイーサーネットポートを拡張できる。また、HDMI出力はPC内蔵のグラフィックスから直接出力するためビデオドライバが不要で、なおかつパフォーマンスや画質を損なうこともない。さらにThinkPadブランドとして十分な堅牢性を誇るほか、本体上部の電源ボタンを押すとThinkPad本体の電源オンオフも行えるという。価格は1万1000円になる見込みだ。
「ThinkVision LT2223d OneLink ドッキング・モニター」は、OneLinkに対応したフルHD画質の21.5インチディスプレイで、こちらもOneLink対応のThinkPadとケーブル1本で接続することが可能。フルHDカメラ、ノイズキャンセリング機能付きのデュアルアレイマイク、ステレオスピーカのほか、ギガビットイーサーネットポートやUSB3.0ハブ、バッテリ充電が可能なUSBポートを備えている。
なお、OneLink対応のノートPCは現時点で「ThinkPad E440/E540」のみだが、今後拡充していく予定としている。
最後に大和研究所 第一ノートブックシステム設計担当 部長の塚本泰道氏が、「ThinkPad X240」に関する技術解説を行った。
開発に際して目指したのは、業界のトレンドである「Ultrabookにみる薄型軽量化」「シンプルでクリーンなデザイン」「ユーザーエクスペリエンスの向上」という3つの項目。新しいデザインコンセプト“Simplified&Modernity”をベースとして、堅牢性・保守性・拡張性・快適性・生産性を備えたUltrabookに仕上げたという。そして、ここで重要な位置付けとなるのが「デュアルバッテリフォームファクター」だ。
デュアルバッテリフォームファクターとは、用途ごとに内蔵バッテリと交換バッテリを使い分けられるシステムのこと。交換バッテリは円筒バッテリと薄型バッテリをラインアップし、薄型・駆動時間・価格など優先する内容に応じて選択できる。また、6セル円筒バッテリのサポート、内蔵バッテリと薄型バッテリ(3セル)のセル共通化、基板形状の見直しによる取り数の改善といった、コスト面での配慮も図られている。
デュアルバッテリフォームファクターでもうひとつ面白いのが、バッテリのホットスワップに対応している点だ。これは「Lenovo Power Bridge Technology」によるもので、PCをシャットダウンすることなく手軽にバッテリ交換が行える。
こうした技術によりThinkPad X240は、従来モデル「ThinkPad X230」と比べて約25%薄い19.9mmを実現。バッテリ駆動時間については12時間(62Wh)から、内蔵バッテリ&薄型バッテリで15時間(46Wh)、内蔵バッテリ&円筒バッテリで30時間(95Wh)まで拡大した。
また、パフォーマンスに関しても「PCMark7」でシステム性能が76%向上、「3DMark11」でビデオ性能が27%向上したという。新機能としては、ユーザーからの要望が多かったフルHD表示対応、バックライトキーボード、T/Xシリーズと共通のドッキングステーションなどをサポートしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス