今年も128Gバイトモデルは登場しなかった。今回も、前回と同じ、16Gバイト、32Gバイト、64Gバイトの3モデル、価格もそれぞれ199ドル、299ドル、399ドルの中から選ぶしかない。米国では、Sprint、AT&T、VerizonがiPhone 5sを取り扱う契約を結んでいる。T-Mobileは契約を必要としないアンロック版のiPhone 5sを、16Gバイトモデルを649ドル、32Gバイトモデルを749ドル、64Gバイトモデルを849ドルでそれぞれ販売する。
すべてのモデルに、A7プロセッサと1GバイトのRAMが搭載されている。
新しくなった小さなホームボタンを見てほしい。今回からは、四角い形ではなくなった。また、ボタンは平らで表面からへこんだところにあるが、ボタン自体はくぼんでいない。iPhone 5sの外見で変わったほぼ唯一の場所がこれだが、その下には、iPhoneの歴史の中でも非常に興味深い技術が詰まっている。ただし、残念ながらこのボタンは、今はまだ筆者が期待するような働きはしてくれない。
「Touch ID」はAppleの指紋認証センサであり、新たにタッチとクリックの両方が可能になったホームボタンに組み込まれた、賢いスキャニング技術だ。タッチとクリックの両方が可能になったことで、最初は少し戸惑うが、クリックすれば従来のホームボタンと同じ動作をし、柔らかく触れれば、センサが指紋のスキャンを行う。
従来の指紋認証センサの多くは、センサの上で指をスライドさせる動作を必要としたのに対し、Touch IDのシンプルな丸ボタンは、そのまま触れるだけで機能する。Touch IDに自分の指紋を登録する際には、指の側面や端からでも指紋が読み取れるように、さまざまな角度で押してみるように促される。認識速度は速い。ボタンをそのままクリックするだけで、端末はアンロックされ、自動的にスキャンが行われる。その速度は、多くの人はスキャンされていることさえ気づかないほどだが、別の指を試してみれば反応が違うことが分かる。
これまでも、Motorolaの「ATRIX」のように、指紋認証センサを持つスマートフォンはいくつかあったが、それらは帯状のセンサの上を指でなぞる必要のある、不格好なものだった。Touch IDが組み込まれたホームボタンは、そういったことを感じさせない。ボタンに触れるだけで、さまざまな角度で指を認識してくれるし、筆者が過去にラップトップで使ったことがある指紋認証センサと比べて失敗率も低いようだ。これは、かなり印象的な技術だ。実際に使ってみると、どの指でもきちんと動作したし、足の指でも認識することができた(好奇心に勝てなかったのだ)。
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