約20年前に太陽系外惑星が発見されてから初めて、太陽系外惑星が親星の前を横切る現象がX線で観測された。
米航空宇宙局(NASA)の「Chandra」X線観測衛星と欧州宇宙機関(ESA)の「XMM Newton」観測衛星は米国時間7月29日、地球から63光年離れた位置にある系で親星の前を惑星「HD 189733b」が横切ったときに、X線強度の減少を観測した。
上の図解に挿入されているX線画像はChandraが撮影したもので、この惑星の特性や周辺の環境に関する幅広い新情報を科学者たちに提供している。Chandraの画像で、太陽系外惑星自体を確認することはできない。トランジット法では、主星からのX線放射の微減を測定するからだ。
1999年7月23日に打ち上げられたNASAのChandra X線観測衛星は、爆発した星や銀河団、ブラックホール周辺の物質といった、宇宙にある高エネルギーの場所から放射されるX線を検出するために特別に設計された望遠鏡だ。このギャラリーを見て、Chandraが撮影に貢献した驚くべき画像の一部を楽しんでほしい。
提供: NASA/CXC/M.Weiss