このゲーム機によいストリーミングアプリが登場し始めるのを願うばかりだ。99ドルというのは、巨大なインディーズゲームのラインアップを持つメディアストリーミングデバイスとしては、魅力的な値段だろう。
OUYAの仕様は、「Asus Transformer Infinity TF700」などの、最近のそれなりに強力なAndroidタブレットと同じ水準だ。CPUにはクアッドコアのNVIDIAの「Tegra 3」が使われており、各コアは1.6GHzで動作する。
Tegra 3は世界を自由に動けるポリゴンのゲームを、許容できる水準のフレームレートで動かすには十分とは言えず、むしろ2Dのゲーム(特に意図的にドット絵化した16ビット時代風のゲーム)の処理に向いている。「Ravensword」(「Skyrim」に似たゲーム)のようなポリゴンのゲームは、OUYAに無理矢理入れられたもののようで、フレームレートはひどいものだった。しかし、「バーズテイル」と「ファイナルファンタジーIII」は(どちらも2Dと3Dの資源をバランスよく組み合わせて使っており、その大半は見下ろし型の2Dスタイルのプレイ)十分以上の品質になっている。
このゲーム機は、連続して数時間プレイすると(TowerFallのおかげだ)かなり温度が上がるが、危険なほど高温になったことはなかった。長時間使用した際に、インターフェースやゲームの不安定さが増すということもなかった。
OUYAは今のところ、従来のゲーム機の代わりになるだけの可能性は持っていない。いくつか素晴らしいゲームはあるものの、総じてゲームのラインアップは貧弱で、ゲーム以外のコンテンツはほとんどないし、インターフェースはバグが多く、プロセッサはポリゴンのゲームを動かすには非力であり、コントローラは数時間で持つのが嫌になる水準の、映画に出てくる偽物の小道具のようなものだ。
価格が安いことと、無料でソフトを試せる機能は、お金のないゲーマーには魅力的だし、ハッカータイプの人や、駆け出しのゲーム開発者はこのオープンアーキテクチャと潜在的な改造可能性を高く評価するはずだ。しかし、今のままなら、筆者は誰かにOUYAにお金を払うことを勧めるわけにはいかない。数カ月経ったら、もう1度評価してみるつもりだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス