Microsoftは研究開発に多額の投資を行っているが、昨今は再生につながる画期的な製品やアイデアは生み出していない。Microsoftの研究者たちは何年にもわたって、インタラクティブな大型タッチサーフェスデバイス(以前はSurfaceと呼ばれていたが「PixelSense」に改称された)のデモを行ってきた。同デバイスは、iPhoneの発表と同じ2007年に公開されたが、iPadのような一般市場向けタブレットにつながることはなかった。
Microsoftが2013年の研究開発に割り当てた金額は101億ドルにのぼる。確かに、より魅力的なデバイスの発表だけでなく月へのロケット発射でさえも可能にし、Microsoftの素晴らしさでテクノロジコミュニティーの目をくらませるための予算はある。
Microsoftが自軍の戦艦を完全に方向転換して調整を行い、より高速で移動するためには、いくつかの重大な課題を解決する必要がある。第一に、モバイル分野では、アイコンベースのインターフェースの代わりにユニークなタイルを採用したWindows Phoneは、2位に大差を付けられての3位に甘んじている。Microsoftは競合に匹敵、あるいは凌駕するユニークな機能とアプリを備えた携帯電話とタブレット向けのWindowsと、Nokia Lumia 1020のような最高にホットなハードウェアを提供しなければならない。
Ballmer氏は従業員に宛てたメモの中で、ユーザー体験の再定義や、人々とさらにスマートで小型になるマシンの関係について、すべてのテクノロジ企業が直面する壮大な課題をおぼろげながら示した。
「デバイスが毎日の生活に深く統合されていくにつれて、これらのデバイス上で、当社の顧客のために、新しく特別な体験を作り出さなければならなくなるだろう。われわれは、創造的な文書の作成や閲覧といった体験、そして、家庭や職場での会議においてソーシャルなコミュニケーションを行うことの意味を最初から完全に作り直すことに注力していくつもりだ」
Microsoftは、Windowsデバイスをより魅力的なものにするのをサードパーティーのパートナーに依存しつつ、Surfaceでやったように自社製デバイスを作るAppleモデルに追随することを正当化する必要もある。
Ballmer氏は2700語のメモの内容を次のフレーズに要約した。「卓越したコミュニケーション、決意、前向きなエネルギーと結びついた1つの戦略が、飛行するための唯一の手段だ」
それは、CEOが発するメッセージとして正しいものだ。画期的なことを成し遂げる可能性をより速く、より効果的に反復するための組み合わせとしても正しいかもしれない。しかし、Microsoftが自らを再定義する間、同社を安定した状態に保つためには、Ballmer氏の意志の力と粘り強さ、知性、前向きなエネルギーを総動員する必要があるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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