Appleと韓国エレクトロニクス大手サムスンの間の関係は、将来の「iPhone」に搭載されるチップをサムスンが供給できないほどには緊迫していないようだとある最近の記事が報じている。
The Korea Economic Dailyは現地時間7月15日、サムスンが14nmプロセスノードに基づく「A9」チップを、2015年からAppleに提供開始すると報じた。同チップは2015年に製造開始され、iPhoneに搭載される予定だという。理論的には「iPhone 7」となるこの端末は、2015年後半にリリースされる可能性があると同記事には記されている。
今回の記事の数週間前には、AppleとTaiwan Semiconductor Manufacturing Company(TSMC)が、AppleのAシリーズチップ開発のための3年契約(A9と呼ばれるチップまで続く)を締結したと別のニュースサイトが報じていた。
米CNETは、Appleとサムスンにコメントを求めているが、まだ回答は得られていない。
これまでは、現行の「A6」チップを含むAppleの「iOS」端末向けAシリーズプロセッサをサムスンが独占的に製造していた。しかしAppleは、供給ラインを多角化し、係争相手であり競合企業であるサムスンへの依存度を減らすために、次世代iPhoneについて、サムスンへのチップ発注数を減らしていると報じられている。
Appleは、台湾のチップメーカーであるTSMCに10億ドルを超える額の投資を提案し、同社のスマートフォンチップを独占的に使用する権利を確保しようとしたと報じられていた。その現金によってTSMCのチップ製造をApple製品用に確保しようとしたが、TSMCは、Qualcommからの同様の提案とともにそれを拒否したと、Bloombergが2013年6月に報じた。
Appleは、チップメーカーGLOBALFOUNDRIESとの間で、デザインとチップ製造の両方に対するIntelが持つような管理権限を同社に与え、将来のチップを製造してもらうという契約の可能性を模索していると報じられている。しかし、米CNETが半導体業界のある情報筋から聞いたところでは、AppleとGLOBALFOUNDRIESは「可能性を検討」しているが、現時点では正式な契約が直ちに取り交わされる状態には「まったくない」という。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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