検索エンジンを手掛ける企業は、どの検索結果が実際には広告であるのかを明確化するよう留意しなければならない。米連邦取引委員会(FTC)が米国時間6月25日、このように警告した。
Google、米Yahoo、AOL、「Bing」を提供するMicrosoftなど、検索エンジンを手掛ける企業への書簡で、FTCは広告と検索結果を区別する必要性について、2002年に出したガイダンスを更新した。最初の書簡を出した2002年以降、FTCはガイドラインが守られなくなってきたと認識している。
「これらの書簡では、近年、有料の検索結果が広告として見分けづらくなってきたことを指摘しており、FTCは検索業界に対し、この区別を明確にするよう求めている」とFTCは述べている。
この問題を避けるために、こうした企業は視覚的な目印やラベルなどの方法を使って、どの項目が広告であるかを明確化しなければならない。これは、検索結果が表示されるのが通常のウェブ、ソーシャルメディア、モバイルアプリ、モバイル機器の音声アシスタント、または専門的な分野の検索結果であるかにかかわらない。
FTCはこれら企業に宛てた書簡のサンプルで以下のように述べている。「検索エンジンが結果を収集して表示する方法、および消費者がその結果を閲覧する際のデバイスは常に進化しているが、検索エンジンに関する2002年の書簡の根底にある原則は変わらない。消費者は通常、自然検索の結果は検索語との関連性に基づいて取り込まれ順序付けられるものと期待しており、サードパーティーからの支払いに基づくとは考えない」。さらに「検索結果の全体または一部を支払いに基づいて取り込むこと、または順序付けることは、広告の一種だ」としている。
Googleの広報担当者は「有償の検索結果を明確に分類して明らかにすることは重要であり、当社は当社製品の進化に伴い、常にそのように努めてきた」と述べた。
Microsoftの広報担当者はこの件について、「業界にとって重要な問題であり、当社はこれについて検索大手としての役割を極めて真剣に担っていく。FTCのガイダンスを分析し、消費者の検索ニーズに対してBingを引き続き確実に信頼できるものとするよう取り組むことを心待ちにしている」と語った。
米CNETはYahooにもコメントを求めているが、本稿執筆時点で回答はない。
FTC sample letter to search engine companies
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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