当然ながら、より新しくて高速なプロセッサとグラフィックスカードの方が、前世代のものより優れたパフォーマンスを記録する(願わくばそれが当然のことであってほしいのだが)。その差は顕著なものだが、現実を見ると、既存のCPUよりも高い性能を必要とする人がほとんどいないような段階に達している。
今回の比較テストでは、個々のコンポーネントではなく、小売り販売される状態のシステムをそのまま使っているため、さまざまな要素がパフォーマンス結果に影響を及ぼすということにも注意が必要だ。さらに、ゲームパフォーマンステストの結果は、搭載GPUによって大きく左右される。とはいえ、これらは新世代と旧世代の合理的な比較テストであり、PC購入に意欲的な人が夏からホリデーシーズンにかけて何を期待すべきかを教えてくれる。
特にゲームパフォーマンステストについては、新しい統合グラフィックスに大きな関心が集まるだろう。しかし、先述のように、ハイエンドのハードウェアはクアッドコアCPUと組み合わされることが多いため(今回のケースではNVIDIAのGeForce GTX780)、ユーザーは実際にはIntelの内蔵統合グラフィックスの何らかの改善点を活用できるわけではない。HD 5000やIrisがどのようなものかを実感するには、NVIDIAやAMDのグラフィックスカードを搭載しないデュアルコアのHaswellシステム(ウルトラブックなど)が近い将来に登場するのを待たなければならない。
しかし、バッテリ持続時間は、クアッドコアのノートPCが真の改善を必要としている分野の1つだ。発表されたばかりのRazerのBlade 14(新しいIntelの「Core i7-4702」とNVIDIAの「675」GPUを搭載したゲーミングノートPC)はこれまでのところ、米CNET Labsで非常に素晴らしい動作を続けている。前世代のIntel製品を搭載した、同様の構成の東芝Qosmio X875(第3世代「Core i7-3630QM」とNVIDIAの「GTX670」を搭載)は、先に行ったテストで1時間39分しかバッテリが持続しなかった。ただし、デスクトップPCの代わりに使う巨大な17インチノートPCは、ポータブル使用を想定して設計されていないことに留意しておきたい。
また、これらはすべて、熱心なユーザー向けのシステムに熱心なユーザー向けのパーツを搭載したものだということも忘れてはならない。Intelが売り込みに最も関心を抱いているのは、薄型のウルトラブックと、クールなノートPCとタブレットのハイブリッドだ。今週早々にComputexトレードショーでの発表が見込まれる(本稿執筆時点)、メインストリーム向けで低電圧の第4世代Core iシリーズCPUが、機能、電力効率、メインストリーム向けの価格設定(Razer Blade 14は1799ドルで、上記構成のFragboxは3000ドル以上)という点で、はるかに多くのものを提供するのは間違いないだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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