インテルの次世代チップ「Haswell」--低消費電力の実現方法が明らかに

Brooke Crothers (Special to CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年05月27日 12時31分

 Intelは次世代プロセッサの低消費電力化にどれほど熱心なのだろうか?心血を注いでいるというのがその答えだ。

 世界最大のチップメーカーであるIntelは米国時間5月23日、同社の第4世代「Core」プロセッサである「Haswell」でいかにして消費電力を削減し、バッテリ持続時間を延ばそうとしているのかを報道陣に伝えるため、チップ関係の専門家2名を交えた説明会を実施した。

 同社はHaswellを使用したデバイスのバッテリ持続時間が、現行の「Ivy Bridge」を使用したデバイスに比べて50%改善されると主張している。

 このチップは6月3日に公式発表される予定であり、将来の「Windows」搭載製品やApple製品、「Google Chrome OS」搭載製品で採用されることが期待される。

提供:Intel
提供:Intel

 Haswellでは、以下の改善がなされている。

  • オンチップ電圧レギュレータ:電圧レギュレータの完全な統合が実現されている。同社によるとこれは業界初の試みであるという。複数の定電圧回路を1つのチップ上に搭載することで、マザーボードの面積を小さくできるため、デバイスがコンパクトで洗練されたものになる。
  • パワーオプティマイザ:これによりプラットフォーム(デバイス全体)の電力消費量を最適化できるようになる。なお、このオプティマイザチップ(Haswell内部に搭載されている)は単体で、同社の「Intel486」プロセッサと同等の計算能力を有している。
  • アクティブパワーリダクション:これにより消費電力の低い回路が積極的に活用されるようになる。
  • アイドル(スタンバイ)パワーリダクション:これにより以前の世代と比べて20倍以上の効率で電力の節約が可能になる。新たな超低消費電力プロセッサの状態を考慮して設計されている。
  • パワープレーン:スタンバイモード時にCPU内のトランジスタのほとんどをシャットダウンできるパワープレーンが新たに追加されている。
  • トランジスタのリーク電流の減少:トランジスタの微細化が進むにつれて、電力の無駄な消費につながるリーク電流の増大が深刻な問題となっている。Intelは、Haswellのトライゲート(3D)トランジスタにおいて、パフォーマンスに影響を与えずにそのリーク電流を2~3倍の効率で減少させることに成功した。
  • 最低動作電圧の低電圧化:これにより、適切に稼働するうえでの最低動作電圧が引き下げられた。また、有効電力の低減も実現されている。
  • この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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