2年で運用型広告のナンバーワンになる--新会社「ネクステッジ電通」の杉浦社長 - (page 2)

岩本有平 (編集部)2013年05月28日 08時00分

 新会社では、(1)Eコマースや金融などデジタルマーケティングが顧客獲得において重要な役割を担う広告主、(2)オンラインでの見込客獲得やCRMに取り組む広告主、(3)ウェブ上における特定のアクション指標の最大化を目指して施策を最適化したい広告主――に向けてメディア施策から分析、予算配分の見直しといった機能を提供します。

 リスティング広告の個別最適化は進めてきたけれども、施策がマンネリ化して効率の頭打ちに悩んでいるという広告主やマス広告、ディスプレイ広告、SEをまたいだ課題を抱えている広告主などに提供していきたいと考えていますナショナルクライアントでも、ECと店頭チャネルで同売上を最大化するかといったクロスチャネルの課題に対する解決策を求めています。

 今までメールやコールセンターからのアウトバウンドなどが中心だった既存客の掘り起こしも、DMPやDSPを使い、既存客をセグメントし、リピート促進のオファーをするなど、新しいCRMのやり方も登場しています。たとえば化粧品のECで言えば、見込み客にトライアルをさせて、その後本品購入に引き上げ、定期購入に持っていくまでをデジタルでつなげることも可能になっています。

 ぶれないポイントとしては、クライアントの売上や成果の最大化。そのための施策や最適なソリューションを提供するということです。

--すでに運用型広告に強い代理店も存在するかと思います。電通グループならではの強みがあるのでしょうか。

 SEMだけやればいい訳ではなく、ディスプレイ広告をどう使う、テレビをどう使う、クリエイティブをどう変えるとどうか、トライアル商品の設計は適切なのか、といったより本質的なマーケティング課題の解決に踏み込む時、デジタル以外の部分について電通本体と新会社がセットで取り組めるところです。

 これがデジタルに特化した部分だけ強いのであれば、ネット系の代理店からも「ちょっと遅れて電通が来た」と思われるだけです。ですので、戦い方も競合とは違うでしょう。

 もちろん主戦場はデジタルです。そこにマス広告やオフラインチャネルを含めたさまざまなトランザクションを結びつけて行きます。

--目標について教えて下さい。

 必達すべき目標は「2~3年でデジタル運用型広告でもナンバーワンになる」ということです。それは必ずしも新会社単体で戦っていくということは意味しません。我々が中核となりつつも、グループの総合力を活かして成長していきたいと考えています。

 ただし、マス広告からの予算が流れてくることも考えると、あまり「デジタル・運用型広告」というくくり自体が意味をなさなくなると思っています。そんなあらゆるマーケティングが融合される時代に、ベストなソリューションを提供する役割になりたいと考えています。

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