ディープテックチームの別のメンバーがJames Whittaker氏だ。同氏は、Googleを辞めてMicrosoftに戻った理由について書いた2012年のブログ記事が反響を呼んだことで、多くの人に知られている。2009年に入社したGoogleでは、同氏はエンジニアリングディレクターとして、「Chrome」「Maps」「Google+」のチームを率いた。Microsoftに最初に勤務した際には、「Trustworthy Computing」と「Visual Studio」のチームで働いていた。
Whittaker氏のMicrosoftでの最近の仕事は、Bingチームの一員として、Microsoftナレッジプラットフォームの開発マネージャーを務めることだった。
「Microsoftがデバイスとサービスを話題にするとき、それは2本脚のいすだ。3本目の脚はナレッジである。われわれはXboxから『Office』、サードパーティー製品に至るまで、あらゆるものにナレッジを組み込んでいる」(Whittaker氏)
Whittaker氏は、「開発プラットフォーム」はもはや、単なるOSや関連APIだけではないとしている。それはエコシステム全体であり、そこにはBingがウェブから抽出するカタログや天気、地図といった情報が含まれると同氏は言う。目指しているのは、この情報をMicrosoftとサードパーティーの開発者の両方が開発したアプリケーションの中で利用できるようにすることだ。
「こうした要素の上で行動することが可能だ。われわれは(検索エンジンでの)青色のリンクを越えるものを数え切れないほど提供できる」(Whittaker氏)
ディープテックチームにまた別のスキルセットをもたらすのが、Eric Schmidt氏だ(あのEric Schmidt氏ではない)。
Microsoftに15年務めるベテラン社員のSchmidt氏は、Microsoftのデバイスとサービスを「消費者のライフスタイルに合わせた」アプリケーションで採用することを重点としたチームのシニアディレクターだ。同氏はこれまで、NBC SportsやNCAA、Victoria's Secret Fashion Show、Major League Soccer、さらにはHulu、Twitter、Facebook、Foursquare、ComcastといったMicrosoftの顧客やパートナーと協力して、クラウドを利用するアプリやサービスを構築してきた。同氏はまた、「Microsoft Media Player Framework」や「Audience Insight」など、Microsoftのオープンソースメディア向けソフトウェア開発キットのリードアーキテクトを務めた経験もある。
Schmidt氏は6年前にDPE部門に加わり、自らのメディアについての専門知識を、メディアおよびエンターテインメント、ソーシャル、ゲームの分野で発揮してきた。これらは「人々がライフスタイルにデバイスを取り入れようと考える分野」だと同氏は述べている。
Schmidt氏が特にターゲットとしているのはモバイルの開発者だ。中でも「iOS」や「Android」向けにプログラムを書いていて、自分のスキルを「Windows 8」や「Windows Phone 8」に移行させる方法を知らない可能性のある開発者である。Schmidt氏は、iOSとAndroidの宝の山は尽きつつあると強調しながら、「そうした開発者に、彼らがすでに持つ知識がどれだけ関連性の高いものなのかを示そうとして」いる。
開発者とパートナー、顧客の間を隔てる壁が崩壊する中で、DPE部門の新しいディープテックチームは興味深い方向に進んでいこうとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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