時がたって個人的な競争心がなくなった時、思い出はより鮮烈で正確なものとなった。
MicrosoftのBill Gates会長は、米国時間5月12日夜に放送されたCBSのテレビ番組「60 Minutes」において、Charlie Rose氏とのインタービューで、Steve Jobs氏のApple最高経営責任者(CEO)在任末期に同氏を訪れたときのことを話す際に、少し感情を表に出した。
Gates氏は、両氏は学んできたことや家族について話をしたと語った。
その会話は気が沈むようなものではなかったとGates氏は話したが、Gates氏にとって感情的な記憶であることは明らかだ。
ビジネスに関しては、Appleはタブレットに「まとめた」が、MicrosoftはそれをしなかったとGates氏は認めた。
Jobs氏が持っていたものでGates氏が欲しかったものは何か、とのRose氏の問いに対し、Gates氏は次のように答えた。「すべてはある美学に沿うものでなければならないという彼のデザインのセンスだ。彼にエンジニアリングのバックグラウンドが少なかったことは、デザインが人々を良い方向に導くことも可能だということを示している。そして、目を見張るような製品が登場した」
Gates氏は、Jobs氏に関してさらに語った。
「非常に良い意味で、Jobs氏はブランドについて知っていた。Jobs氏にはマーケティングの直感があり、それは驚くべきものだった」
Gates氏は大抵、たとえば「iPad」について批判的だった。同氏は先週、iPadのユーザーは不満を持っており、本当に必要とされているのは「Surface」だと話した。
しかしこのインタビューは、企業というより個人的なもののようだった。もしかするとGates氏は、投げられたいくつかの質問に対して、より私的な回答をしたのかもしれない。
Jobs氏に才能があることは明らかだ。ある意味で、Gates氏がこのインタビューで認めたように、両氏は共に成長し互いの成功を見て(そしてひそかに賞賛し)、互いの弱点を知っていた。
Gates氏が公の場で弱みを見せたことはほとんどない。同氏がここでわずかに見せた感情は、もしかすると過ぎ去った人物と時間に向けてのものだったのかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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