「GALAXY S4」レビュー（前編）--ほぼ万人向けの全部入りスマートフォン - (page 2)

スクリーンのすべて

　しばらく画面に話を戻そう。5インチの1080p HDディスプレイは、441ppiのピクセル密度を持っており、これはAppleの321ppiよりは高いが、HTC Oneの468ppiよりは低い数字になっている。しかし結局のところ、これらのピクセル密度戦争がどれほど重要なのかは、筆者にはよく分からない。裸眼ではこういった数字を正確に測ることはできないが、画像がリッチかつシャープで精細なのか、くすんでいてぼけているかどうかは見れば分かる。

　GALAXY S4では、これまでの伝統に従ってHD AMOLEDディスプレイが採用されており、十分な彩度、コントラスト、シャープな輪郭、精細さを備えている。文字は読みやすく、ゲームの表示も素晴らしいもので、写真や動画の表示は見事だ。

GALAXY S4は、ぴったりしたポケットにはやや大きい。
提供：Josh Miller/CNET

　サムスンはこの新しいディスプレイで、緑などの一部の色が飽和しているという不満を解消しようとしている。スクリーンモード設定では、表示されているものによって色調を自動調整するGALAXY S4の機能を選択することもできる。「GALAXY Note II」と同様に、「Dynamic」「Professional Photo」「Movie」のプリセットから選択することも可能で、ディスプレイに詳しい米CNETのDavid Katzmaier記者は、最後のモードがもっとも正確な色を表示できると述べている。

　GALAXY S4のディスプレイには、色とシャープさ以外にも、いくつか知っておくべきことがある。GALAXY S IIIと同様に、今年のモデルは屋内でも屋外でも画面の反射が激しく、明るさを最大にしても、屋外の明るい光の中で使おうとすると画面が暗く感じられるかもしれない。

　屋外の強い日差しの中で文字を読むのはかなり難しい。写真を撮る際にも、レンズに自分の指がかかっているのが屋内に入ってみるまで分からず、何枚かの写真をだめにしてしまったほどだ。サムスンも、Nokiaが同社の「Nokia Lumia 920」などのスマートフォンで優れた偏光スクリーンフィルタを採用した例に倣うべきだったかもしれない。

GALAXY S4の裏側。
提供：Sarah Tew/CNET

　少なくとも、サムスンはNokiaの別の素晴らしい実装を真似て、GALAXY S4に、裸の指だけではなく、手袋を付けた手でも操作できる、感度のいいスクリーンを持たせた。

　GALAXY S4は感度のいいスクリーンを持っているのに加えて、より薄くて強度の高いカバーガラスである、「Gorilla Glass 3」を採用する初めてのデバイスでもある。

本体のレイアウト

　GALAXY S4のスクリーンは確かに大したものだが、筆者の意見では、本当に興味深い新しい特徴は、ディスプレイとはまた別にある。

　2メガピクセルの前面カメラは右上の角にあり、その左には環境光センサおよび近接センサが配置されている。スピーカーグリルの左には、赤外線センサが置かれている。また、前面左上の角には、LEDインジケータがあり、これが状況に応じて緑色、赤色、青色に点灯するか点滅する。

赤外線ブラスタは、GALAXY S4をテレビやビデオの汎用リモコンに変える。
提供：Sarah Tew/CNET

　上側面には、3.5mmヘッドホンジャックと、GALAXY S4の新機軸である赤外線ブラスタが配置されており、これを「WatchON」アプリと一緒に使用すると、テレビリモコンとして使うことができる（実際に使えた）。他のことを別にすれば、筆者はHTCがHTC Oneの電源ボタンに赤外線ブラスタを組み込んだやり方の方が好みだ。

　画面の下にはホームボタンがあり、これを使ってホーム画面を表示させたり（ボタンを押す）、サムスン製の「S Voice」アプリを起動したり（2度押し）、最近開いたアプリを表示させたり（長押し）することができる。メニューボタンを長押しすると、「Google Now」の機能が使えるGoogle検索が起動する。戻るボタンは説明不要だろう。

　音量の操作は左側にある長細いボタンで行い、充電は下側から、電源のオン・オフは左側にあるボタンで行う。背面には、13メガピクセルカメラがあり、そのすぐ下にはLEDフラッシュが付いている。背面カバーを外すと、microSDカードスロット、SIMカードスロット、バッテリにアクセスできる。

サムスンはGALAXY S4の音量ボタンと電源ボタンを、より高級なものに見えるようにした。
提供：Josh Miller/CNET