中国でもスマホが売れまくる時代となり、安物やネタ勝負の製品を作り続けきたトンデモメーカーにとっては冬の時代が訪れている。中国の家電量販店に行ってみれば右も左もスマホだらけという状況で、正規メーカーですらもはやフィーチャーフォンを作っても売れないのだ。だがスマホのデザインはどの製品もどうしても似たり寄ったり。そのため各社が差別化に苦しむ中、中国では女性専用スマホメーカーも登場するなど特定の層を狙った製品も増えている。
そんな中、通称「社長ケータイ」と呼ばれる製品が特定の層に人気だという。スタイルはスマホ全盛時代の今でも折り畳み式。しかしボディは金属素材を多用し落ち着いた色合いでまとめるなど高級文具のような上品な雰囲気を出している。この社長ケータイで最も有名な製品はSamsungと中国の通信新事業者中国電信が合作して2008年から発売を開始した「心系天下」シリーズだ。ディスプレイは閉じても折り畳んでもどちらでも使える両面タイプ。毎年1機種ずつがリリースされ、この1機種のためだけに新製品発表会が中国で開催されている。2013年モデルの発表会にはあのジャッキー・チェンもゲスト出演したほどだ。
心系天下シリーズは2010年発売のモデル、心系天下W899からAndroid OSを採用したスマホになった。日本でもこのスタイルのスマホはケータイに似た操作性を売りに一時期いくつか製品化されたが、中国ではこのデザインと高級感そのものがウリになっているのだ。ちなみに心系天下は価格も高く、最新の心系天下W2013の最上位モデルはなんと1万5800元、20万円近くもする!それだけしっかりと作りこまれた製品ということなのだが、こんなスマホが実際に売られているだなんて中国恐るべしだろう。
そんな社長ケータイの人気をトンデモケータイメーカーが黙って見ているはずがない。だが社長ケータイは質感が命なだけに、弱小メーカーが適当に作って真似ることはとうてい無理だった。しかもただの質感のいいケータイではいまさら誰も買ってくれない。今やこの製品は社長スマホ、いやスマホ化されたのだから横文字を使ってCEOスマホと呼ぶべき高貴な存在なのだ。
といことでCEOスマホのトンデモ品はなかなか出てこなかったのだが、トンデモ最大手とも言えるあのメーカー、Jugateがやってくれました!これまで毎週のように新製品をリリースしてきた同社が放つCEOスマホ、果たして社長さんたちのハートを掴むだけの製品に仕上がっているのだろうか?今回は筆者もスーツにネクタイを締め、そしてマホガニーを使った重厚なテーブルの上でレビューを行ってみた(その写真はないのであしからず)。
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