前述の通り、Facebook Homeを脇に置いてしまえば、HTC Firstは極めて平凡だ。筆者がレビューしたブラックバージョンは、他の多くのスマートフォンに見られるような、角が丸みを帯び、高さも同じの丸石のようなデザインを持っている。このスマートフォンは、糖衣を思わせるような柔らかな手触りの素材で均一に覆われている。ヘッドホンジャックとMicro-USBの充電ポートを除けば、本体は完全に密封されている。
ホワイト、ライトブルー、レッドのカラーオプションは、このスマートフォンのデザインを少し華やかにするはずだが、HTC Firstはそのチャンスを生かせていない。HTCには、デザインセンスがある。筆者の意見では、Facebookにはそれがない。この機会に、外見のデザインをFacebookのイメージカラーである青と、インターフェースのテーマに合わせて作り、新しいFacebook Homeを目立たせる方法もあった。ところが、出来上がったものは、まったく代わり映えのしない、他の端末と似たり寄ったりのものだった。
すくなくとも、HTC Firstはかなり持ちやすく、サイズも高さ4.96インチ(約12.6cm)、幅2.56インチ(約6.5cm)、厚さ0.35インチ(約0.9cm)であるため、操作するのに巨大なミットが必要なほど大きくはない。柔らかな感触の素材も持ちやすさに貢献しており、自分の近況を入力したり、「News Feed」を眺めたりするときに、手を滑らせて落とすようなことはない。
HTC Firstは1600万色のリッチカラーに対応する4.3インチのHD画面(解像度は1280×720ピクセル)を備えている。ディプレイの上部には、1.6メガピクセルの前面カメラレンズがあり、画面の下には、戻る、ホーム、メニュー表示の静電容量式の操作ボタンがある。筆者はHTCがホームボタンを丸印にしたのを気に入っているが、この要素は、ホーム画面のプロフィール写真の丸を反映させたものだ。
他の外見上の特徴としては、左側面に音量ボタンが、上側に電源ボタンとヘッドホンジャックが、充電ポートとSIMカードスロットが右側にある(SIMカードスロットを浮き上がらせるには、道具か紙クリップを使う必要がある)。また背面には、LEDフラッシュ付きの5メガピクセルカメラがある。
多くのHTCのスマートフォンと同じで、バッテリは組み込み式で交換できず、16Gバイトの内部ストレージを拡張する方法もないことに注意してほしい。
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