Mobile World Congressで発表された「LG Optimus G Pro」は、2013年3月に韓国で発売された5.5インチデバイスだ。北米でも第2四半期に発売される(訳注:日本でも第2四半期に発売される予定になっている)。このデバイスはスマートフォンとタブレットのハイブリッドというニッチ市場に対する、「Optimus Vu」と「Optimus Vu II」に続く、LGの3回目の挑戦だ(米国では、Verizonが前者を「LG Intuition」として発売しており、どっちつかずの評価を受けた)。
しかし、このスマートフォンは、単なるこれまでの繰り返しではない。3度目の正直と言う言葉が本当になる場合もあるということを示す実例だ。強力なクアッドコアCPUを搭載しているのに加え、その鮮やかなタッチスクリーンは(以前の機種の不安定な4:3のアスペクト比とは違って)より一般的な16:9のアスペクト比になっている。Optimus G Proは、外見と性能の両面で、現在のファブレットの王者である「GALAXY Note 2」のライバルに最も近いデバイスだ。
ただ、残念ながら、Optimus G Proにはスタイラスが欠けている。Vuにはスタイラスがあったし、サムスンはGALAXY Note用に開発されたスタイラスである「Sペン」がある。GALAXY NoteのSペンはデバイス内に収納することができ、生産性を上げるための独自の技術も採用している。しかし、Optimus G Proにはシンプルなアナログスタイラスさえない。スタイラスがなければデバイスが使えないわけではないが、この点はOptimus G ProがGALAXY Note 2を上回れない理由になっている。
LG Optimus G Proを見て筆者が最初に気づいたことの1つは、その薄さだ。これによって、そのサイズにしては軽量でスマートなデザインになっているものの、0.25インチというその薄さは、デバイスをやや壊れやすく感じさせ、片手では若干使いにくいものにしている。
画面の一方の端にある何かを親指でタップしようとしたときに、親指の下の方が間違って別のものに触れ、反対側で何かが開いたりしてしまったことも多かった。片手で操作しやすくするために、LGはいくつか新しい設定を追加している。例えば、キーボードや数字パッドを左側や右側に寄せられる機能がそうだ。
しかし全体としては、このデバイスは魅力的なものだ。LGが、この同社の最高クラスのデバイスに、より魅力的な見た目を与えようとしていることは明らかであり、「Nexus 4」やVu IIでも見られた(バスルームにあるような)きらきら光るタイルのようなデザインになっている。個人的には、このデザインはLG の「Intuition」から見ても、初代の「Optimus G」から見ても、一歩上のレベルだと感じられた。
Optimus G Proのサイズは、縦5.875インチ(約150.2mm)、幅3インチ(76.1mm)だ。左側面には平たい、出っ張りの少ない音量ボタンが配置されており、その位置は本体のほぼ中央になっている。筆者は音量を上げようとして、音量ボタンと「QuickMemo」ショートカットキー(音量ボタンの上に配置されている)の間の何もない場所を押してしまうことが多かった。上側には3.5mmのヘッドホンジャックと、右端に小さな折りたたみ式のテレビ用アンテナがある。また右側面には、スリープ・電源ボタンと、一番下に充電用のMicro-USBポートが配置されている。
もちろん、Optimus G Proのもっとも目立つ特徴は、5.5インチのフルHD IPSスクリーンだろう。このスクリーンの解像度は1920×1080ピクセル、ピクセル密度は400ppiだ。このスクリーンは、スマートフォンとしては「Intuition」の4:3のアスペクト比よりも一般的な、16:9のアスペクト比を持っている。
LGの多くのハイエンドデバイスと同じように、このスクリーンも明るく、極めて応答性が高い。筆者はディスプレイの端が、「Nexus 4」のようにベゼルの端に沿うようになっているところが気に入っている。視野角は広く、室内でも室外でもはっきりと画像を見ることができる。色は鮮やかで、アイコンはシャープに、テキストはくっきりと表示される。
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