「Google Now」はプライバシー擁護者の神経を逆なでしているものの、ビッグデータの持つ力と、「Android」機器の持つ大きなアドバンテージを実感させてくれる素晴らしい実証例となってもいる。
Googleは米国時間3月13日、Android向けGoogle Nowの最新アップデートをリリースした。これには、便利なホーム画面ウィジェットとともに、ユーザーの興味に基づいた予測検索ツールの精度向上につながる複数のオプションが新たに追加されている。ビッグデータと予測分析によって、将来どういったことが可能になるのかを知りたいのであれば、Google Nowを使ってみるだけで素晴らしくパワフルな世界が垣間見られるはずだ。
筆者が初めてGoogle Nowに触れたのは、同機能を最初に採用したOSリリース「Android 4.1」(開発コード名:「Jelly Bean」)搭載のタブレット「Nexus 7」(発売当時は、Jelly Beanを搭載した数少ないデバイスの1つであった)を試用した2012年の秋である。その際、Google Nowがデフォルトで有効になっていたのか、それとも筆者が意図せず有効にしてしまったのかは定かでないが、天気や株価、注文した商品の配送状況に関する通知が、指示していないにもかかわらず突然送られてきたため、びっくりした記憶がある。
最初は若干の好奇心とともに、検索履歴や電子メールが筆者の許可なく参照されたことに対して少しむっとした感情を覚えた。しかしそのような感情は、Google Nowがもたらす価値に気付くとすぐに消え失せた。そして「常にこの機能を使用できるよう、携帯電話にも搭載してほしい」と思うようになるまでに、さほど時間はかからなかった。
幸い、長い間待つ必要はなかった。サムスンは2012年10月、筆者が少し前から仕事用の携帯電話として使用していた「GALAXY S III」(GT-I9300 SIMフリー国際版)向けのAndroid 4.1をリリースしたのである。Google Nowが筆者の毎日使用する携帯電話で利用できるようになってからは、さらに多くのことが可能であると分かった。今回リリースされたアップデートは、その可能性をさらに広げるものとなっている。
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