Googleは米連邦通信委員会(FCC)に対し、何らかのテストを実施する許可を申請しているようだ。しかし、それは一部の人々が期待していた新しいワイヤレスサービスではない。米CNETはこの情報を独占的に入手した。
ワイヤレスエンジニアであるSteven Crowley氏は、Googleが先週提出した申請書を発見した。その申請書は、2524~2546MHz帯と2567~2625MHz帯の周波数帯のテストを行う許可を求めるものだ。Crowley氏によると、それらの周波数帯はEducational Broadband ServiceとBroadband Radio Serviceに割り当てられているという。しかし、ここに注意すべき事実がある。Googleが2012年まで一部を所有していたClearwireは、モバイルブロードバンドサービスのためにそれらの周波数帯を利用している。
予想通り、これがきっかけとなって、Googleは独自のワイヤレスネットワークをテストしているのではないか、との臆測が流れた。同社は現在、ニューヨークシティのチェルシー地区で無料のWi-Fiサービスを提供しており、カンザスシティでは「Google Fiber」の提供によって同サービス分野への参入を試みている。
しかし、GoogleはFCCへの申請書の中で、同社の計画に関する詳細は一切明らかにしていない。報告書には多くの編集が加えられており、マウンテンビューにある同社本社でサービスをテストするために基地局をどこに設置するか、ということを説明する提出物が1つ含まれているだけだ。
具体的な情報が比較的少ないので、いくつかの状況証拠を基にGoogleの計画を推測してみよう。例えば、今回の提出書類を承認したのは、Googleのアクセスサービス担当バイスプレジデントであるMilo Medin氏だ。アクセスサービス部門は、Google Fiberやワイヤレスへの取り組みを扱っている。
しかし、問題となっている周波数帯は、FCCが過去に設けた規制とClearwire自身の同周波数帯の取り扱いのために、現在、いかなる人気コンシューマーデバイスもネイティブサポートしない。さらに、Googleの計画に詳しい情報筋が米CNETに述べたところによると、今回のテストは正にそれだという。Googleはこれらの周波数帯を使ってコンシューマー向けサービスを提供する計画を現時点では立てていない、と同情報筋は付け加えた。
それでは、Googleがこのテストを行う目的は何なのだろうか。同情報筋によると、現時点では、それはコンシューマーが将来的に利用するようになるものではなく、ワイヤレステクノロジを定期的にテストするアクセスサービス部門の業務の一環だという。
米CNETはGoogleにコメントを求めたが、回答は得られなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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