UPDATE Appleが2013会計年度第1四半期(12月末締め)の決算を発表した。業績は非常に好調だったが、アナリスト予測には届かなかった。
売上高は545億ドルで、利益は131億ドル(1株当たり13.81ドル)だった。売上高はアナリスト予測の547億ドルを少し下回ったが、1株当たり利益はアナリスト予測の13.44ドルをわずかに上回った。ただし、売上高、1株当たり利益ともに、Appleが2012年10月に予測した数字(売上高520億ドル、1株当たり利益11.75ドル)は上回っている。
Appleは今四半期、4780万台の「iPhone」を販売した。「iPad」と「Mac」の販売台数は、それぞれ2290万台と410万台で、「iPod」は1270万台だった。
Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏は決算に関する声明の中で、「540億ドルという記録的な売上高と、1四半期の『iOS』デバイス販売台数が7500万台を上回ったことにわれわれは大きな興奮を感じている。われわれは、革新と世界最高の製品を作ることに注力し続ける中で、弊社の製品パイプラインに大きな自信を持っている」と述べた。
Appleは2013年3月締めの第2四半期の売上高について、410億~430億ドルの間と予測していると述べた。アナリスト予測の456億ドルを大幅に下回る数字だ。
AppleのiPhone販売台数は予測通りだった。アナリストらは、AppleのiPhone販売台数を4300万~5300万台の間と予測していた。2012年9月に発売された「iPhone 5」が四半期を通して販売されるのは、今回が初めてだった。Appleの前四半期にiPhone 5が販売された期間は1週間強にすぎなかった。同デバイスは、11月末になるまで、オンラインや店舗で手に入れるのが難しかった。そのことを需要が減少する兆候だと捉える見方もあった。Appleが次世代モデルの部品発注数量を削減したことを伝える2件の報道が2013年1月にあったことで、そうした懸念はより大きくなっている。
Piper JaffrayのアナリストであるGene Munster氏は、決算発表後のメモの中で次のように述べている。「iPhoneの実績は少々失望させられるものだったが、Appleの12月までの四半期決算はiOSのエコシステムに対する我々の長期的な信頼を揺るがすものではないというのが、現時点での見方だ。本質的な部分で見ると、確かにiPhoneの販売実績は期待外れに見えるかもしれないが、販売見通しがわずかに引き上げられたことは、3月(までの四半期)にかけてiPhoneの生産台数が継続的に引き下げられる件に関する雑音を、投資家がこれまでのように心配する必要はなくなるかもしれないことを示唆している」
iPhoneが明るい材料であるとはいえ、タブレットのiPadおよびコンピュータのMacの販売台数は予想を下回った。iPadの販売台数は2300万~2500万台になると予想されていたが、実際にはこの予想にわずかに届かない2290万台にとどまった。これは前年同期の1540万台を大きく上回るが、より低価格の「iPad mini」によるiPadシリーズの拡大を受けて出されたアナリスト予想には届かなかった。Macについては、大多数のアナリストは500万台前後と予想していたが、Appleの実績はこれを下回る410万台だった。
Appleによると、第1四半期の売り上げのうち68億ドルは中華圏におけるものだという。ここは総売上の増加を目指すAppleがますます関心を高めている地域だ。中国は前四半期の時点で同社の売り上げの15%を占めており、最も急速に成長している地域となっている。
Cook氏は1月に入って行われた新華社通信とのインタビューの中で、中国はいずれ米国を追い抜き、同社にとって最大の市場になると考えていると述べた。米国は、前四半期における同社の売り上げ360億ドルのうち140億ドル近くを占めていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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