Appleがサブスクリプション音楽サービスを提供するといううわさは何年も前から流れているが、実際の製品はまだ登場していない。そうしているうちに、SpotifyやRdioといったライバルの開発企業は巨大な音楽コレクションをオンデマンドで、しかも複数のデバイスで安価に利用できる手段をAppleに先んじて提供した。
それはAppleにどのような影響を及ぼしたのだろうか。同社はこの数年、プラットフォームを提供する役割を果たし、それらの企業にアプリを販売する場所を与えてきた。一方では、「iCloud」を通して「iTunes」により多くの機能をゆっくりと追加しており、ユーザーはそれらの機能を利用して、自分の音楽をオンデマンドで楽しむことができる。
複数の情報筋が米CNETに語ったところによると、大手レコード会社3社との契約交渉は「まだ当分はまとまりそうにない」という。しかしそれは、Appleが巨額の現金資産を活用して取引条件をより魅力的なものにし、サービスの提供を開始する可能性を排除するものではない。
「iOS」と「OS X」の新バージョンを除けば、AppleのMapsは間違いなく同社が2012年にリリースした最大の新ソフトウェアだろう。MapsはAppleに決まりの悪い思いをさせる原因にもなった。ユーザーとメディアがこぞって、同ソフトウェアの品質の悪い部分を発見したからだ。
既にいくつかの改良が施されているが、それは2013年も継続されるだろう。しかし短期間のうちに全面的に改善されると期待してはいけない。同ソフトウェアを最も熱心に批判している人々の一部は、Googleが地図ソフトウェアを十分な品質なものとするには何年もの歳月がかかったこと、そしてGoogleの地図担当者の人数がAppleよりはるかに多かったことを即座に指摘した。その上、Googleの地図ソフトウェアがiOSに戻ってきたため、Appleは独自の地図サービスのデータ品質向上を助けるユーザーをそれほど多く獲得できないかもしれない。
Appleが地図を担当するグループを強化するために、追加スタッフを雇っていることを示す証拠が既に現れている。それには、同ソフトウェアの公開日と同日に掲載された多くの人材募集広告や、Appleがライバルから積極的に人員を雇っているという報道が含まれる。
AppleにはSiriに関して取り組むべき重要な仕事がいくつかある。登場から1年以上が経過し、かつてクールだったSiriも古さを感じさせるようになっている。Appleは「iOS 6」でSiriにいくつかの機能を追加したが、Googleが「Android 4.1 Jelly Bean」アップデートの一部として提供した機能と比べると、Siriは動作が遅く、ぎこちない印象を与える。その後、GoogleのiOS版検索アプリにも移植されたAndroid 4.1の同機能は、Siriよりも速く答えを返し、多くの場合、検索結果の有益さでも勝っていた。
それでは、Appleには何ができるのだろうか。大幅な速度向上と、より多くのサードパーティーアプリやサービスとの統合を筆者は予想している。SiriがAppleのMacや「Apple TV」プラットフォームなど、ほかの多くの場所で採用される可能性を示す兆候もある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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