Horowitz氏は筆者に対し、電子メールの中で、「この10年間で、Googleはインターネットユーザーに不可欠となった製品やサービスを提供するようになった。それには、Google検索だけでなく、『Google Chrome』ブラウザや『Android』携帯電話、YouTube、Gmailなどさまざまなものが含まれる。Google+は最初から、これらのすでに偉大なサービスをさらに偉大なものにする、根幹的で統合的なレイヤとして設計された。だからこそGoogle+はほかとは異なる。革新的な新ソーシャルネットワークであるだけでなく、Googleのアイデンティティ、結びつき方、そして関心をつかさどるシステムでもある」と述べた。
Google+のこれらの側面に関して重要なのは、Google+が最終的にFacebookを滅亡させるかどうかに関係なく、Googleと同社の顧客に利益をもたらすということだ。Googleから見ると、Google+がもたらすソーシャルシグナルとパーソナライゼーション、改善された広告ターゲティングだけでも、ほぼ間違いなく、この取り組み全体を正当化するのに十分である。それは、ニュース記事としては、Mark Zuckerberg氏とLarry Page氏のバーチャルデスマッチほど引きつけるものではないかもしれないが、現実のことである。
とはいえ、Horowitz氏はFacebookが過去のソーシャルネットワークであると実際に述べた。そして、それは現時点では、Googleの解釈が現実より先走りしている事例のように思える。
GoogleはFacebookの約4分の1の時間でアクティブユーザー数1億人を突破したが、Facebookの10億人という月間アクティブユーザー数はGoogle+の10倍の規模だ。Zuckerberg氏とFacebookは広範な製品にわたって、Facebookを不可欠なものにした。Facebookの写真、イベント、およびメッセージング機能は世界中で評価されている。Timelineは、同サービスにユーザーの生涯をアップロードさせることで莫大な数の人々を引きつけることに成功した。これにより、Facebookは捨てることが困難な仮想スクラップブックに変わった。「Facebook Connect」は無数のアプリやウェブの大半にほぼ普遍的にログインできるサービスで、絶大な支持を得ている(同社によると、「iOS」アプリのトップ10のうち8つと、トップ400のうち40%が、Facebookと統合しているという)。さらに、まだ初期段階ではあるものの、「Open Graph」もある。Open Graphは、ウェブのほかの部分をニュースフィードに直接組み入れることを目指している。
ソーシャルネットワーキングの未来をめぐるこの賭け金の高い戦いに、Google+はプライバシーコントロールをもたらした。動画チャットもだ。少なくとも当分の間はニュースフィードを表示しないという約束もした。さらに、質の高いモバイルアプリもいくつかある。
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