サムスンは、同社が「iPhone」や「iPad」に関連するAppleの特許を侵害したと判断した2012年8月の陪審員評定が公正ではなかったと主張している。理由の1つとして、陪審員長を務めたVelvin Hogan氏が、サムスンのパートナー企業の1社であるSeagateとの訴訟に自分が関与したという情報を開示しなかったことを挙げている。
またサムスンは、AppleがHogan氏とSeagateとの間の訴訟について知りながら、その情報を開示しなかったとして、Appleが当時知っていた情報を開示することを求めた。Appleは米国時間11月30日に情報開示を行い、問題となっている訴訟について同社は事前に何も知らなかったと述べた。同社の情報開示については、Ars Technicaが最初に報じた。
Appleは米地方裁判所のLucy Koh判事に宛てた書簡の中で、「Appleは、Appleの弁護士やAppleの訴訟チームのその他のメンバーで、Hogan氏がSeagateとの訴訟に関与していたことを、裁判終了後にサムスンが評決後の申し立てにおいて指摘する前に認識していた者を1人も確認していない」と記した。
Appleの主張はそこで終わらなかった。Appleの弁護士はこの機会をとらえて、Hogan氏のSeagateとの訴訟に関連性があるとする主張を批判した。
「Appleは、陪審員であるVelvin Hogan氏の不正行為を非難することはしない。不正行為など存在しなかったからである。したがって、およそ20年前のHogan氏のSeagateとの訴訟についてAppleがいつ何を知っていたかということは、サムスンが評決後の申し立てにおいて指摘したどの問題にも関連しない。Appleは、Hogan氏とSeagateの過去の関係や、両者間の訴訟が、理由付き忌避を支持する根拠にはまったくならないと主張する」(Apple書簡)
Koh判事は12月6日に、いくつかの問題に対応するための公聴会を予定しており、陪審員選定過程においてHogan氏が情報を隠ぺいしたかどうか、不正な行為があったかどうかという「問題について検討」する予定だと述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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